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1990年、何もないと思っていた私にハガキがあった

1990年、何もないと思っていた私にハガキがあった

1990年、何もないと思っていた私にハガキがあった

作家
せきしろ
出版社
双葉社
発売日
2017-06-28
ISBN
9784575240412
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1990年、何もないと思っていた私にハガキがあった / 感想・レビュー

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ウッディ

お笑い芸人になりたいという夢が潰え、何もかもなくした主人公が見つけたのは、ラジオの世界だった。ハガキ職人になり、ネタを読まれることだけに、全てかける日々。せきしろさんの自伝的小説。面白かった。番組パーソナリティの西園寺は架空の設定のようだが、フリートークの内容が伊集院光さんっぽいなと思った。芥川龍之介の短編小説「トロッコ」を引用しながら、何のためにハガキを書き続けるのか、そして、それをやめた時の不安な感じに共感できました。

2017/09/12

じょんじょん

無気力文学というジャンルがあるんですね(笑)1990年はすでに社会人ばりばりでしたが、書かれている時代背景は記憶に鮮明に残っています。『黎光堂』とか『友&愛』とかめちゃめちゃ懐かしい。「根拠のない上から視点」や「自分は他人とは違う」感は高校から大学くらいの時期に自分もあったので主人公の心象はとてもよくわかります。ハガキ職人、自分はラジオ投稿とかしなかったけれど、たしかに流行ってましたね。自己喪失をハガキ投稿で取り戻すも、友人の裏切りにより、また自己喪失に。ちくちく心が痛い、虚脱感の残る読後感ではありました

2017/10/06

キク

ラジオが好きなので、伊集院の番組の伝説的ハガキ職人でそこから伊集院の番組付構成作家として世に出て行った、という経歴でもう尊敬してしまう。あの又吉の書籍デビューは著者との共著「カキフライが無いなら来なかった」だったし、西加奈子との共著もある。ただのラジオリスナーから、凄い所まで登ったもんだ。そのせきしろが、まだ何者でもなかった時代の自伝的小説。伊集院への強い気持ちと、1円にもならない番組への投稿ネタに全てを捧げる姿は、若林とツチヤの関係を彷彿とさせる。ラジオ好きなら、心をガツンとやられる本です。

2021/01/09

ちゃこばあ

又吉さんの「せきしろさんの自伝的小説『1990年…』が全行面白かった。思わず笑ったり、胸が痛んだりした。「自分には何もない」という圧倒的な恐怖はラジオに送るハガキによって消される。だからか。せきしろさんは苦しそうな人に表現の場を与えてくれる。僕も貰った。」と言うツイートに惹かれて!ただし、全行は言い過ぎで、表現の場を貰えるかどうかも読む人次第!でも面白かった!

2017/08/01

詩 音像(utaotozo)

ラジオのリスナーとして「ハガキ職人」へのノスタルジックで切ない憧れのような気持ちで一気読み。ラジオで自分の名前が読まれることの興奮が生々しく蘇る。何者でもない自分が居場所を与えられるということの喜び。ラジオが心の支えになるということが、決して大げさでないことを、ラジオを愛する者ならわかるはず。一方で、突然その蜜月が終りを告げることの残酷さも。芥川龍之介作「トロッコ」の例えが鋭く心に響く。

2017/09/14

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