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犯人に告ぐ(3) 紅の影

犯人に告ぐ(3) 紅の影

犯人に告ぐ(3) 紅の影

作家
雫井脩介
出版社
双葉社
発売日
2019-08-21
ISBN
9784575242003
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「犯人に告ぐ(3) 紅の影」のおすすめレビュー

大人気警察小説シリーズ第3弾! 何重ものトラップの先に、想像を絶する展開が待ち受ける『犯人に告ぐ3 紅の影』

『犯人に告ぐ3 紅の影』(雫井脩介/双葉社)

〈振り込め詐欺をはじめとする特殊詐欺の被害は、今や年間で数百億に達しているという。それはもう、一つの産業であり、一種の経済とも言っていい規模だ。〉――というのは、雫井脩介氏の小説『犯人に告ぐ2 闇の蜃気楼』(双葉社)の一節。同書が刊行された2015年に比べて減少傾向にあるものの、2021年の被害総額は約278億円。認知件数は、4年ぶりに増加を見せ、コロナ禍の影響もあってか、医療費や保険料などの還付金詐欺が急増したという。

 いつの世も、人の心の弱さやさみしさに、詐欺師はつけこむ。『犯人に告ぐ2』では、振り込め詐欺グループの一味が、詐欺の論理と経験を活かして大胆な誘拐ビジネスを画策。『犯人に告ぐ』(第1作)では劇場型捜査というやはり大胆な手法で誘拐事件に挑んだ特別捜査官・巻島史彦が、これに挑むという物語だった。得体のしれない誘拐犯との心理戦にハラハラさせられっぱなしだった『1』と『2』が決定的に異なるのは、犯人側の状況が赤裸々に描かれていたこと。

 理不尽な内定切りによって将来の希望を絶たれた砂山知樹という青…

2022/10/1

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犯人に告ぐ(3) 紅の影 / 感想・レビュー

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W-G

『虚貌』『火の粉』、そして『犯人に告ぐ』と、徐々に円熟味を増してきたのに、その次からアレ?となるほどパワーダウンした印象が強く、著者作品からはずっと離れていた。それから数年、『犯人に告ぐ2』刊行。内容はイマイチ。以降、そして忘れかけた頃に三作目。感想は二作目以上一作目未満。人気作品の続編で食いつないでいこうと決意したのか、いつまでも続けられる仕様になった。◯◯マンで統一されたヴィラン設定と、メディアを利用した捜査という枠組みは好き。ただ、リップマンというネーミングは無理矢理だし、ポリスマンは安直すぎ。

2019/09/15

starbro

雫井脩介は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。『犯人に告ぐ』シリーズも読み続けています。3作目ですが、ワンパターンにならず、旬の話題も取り入れられていて、570頁強一気読みでした。まだまだシリーズは続きそうです。rest in peace!

2019/10/07

しんたろー

前作の後編と言える第3弾…謎の男だったリップマン=淡野の背景が描かれ、今回も犯人側に感情移入できるのが好み。恋人・由香里との関係が切ないラブストーリーになっているのも悪くない。弟分のチンピラ・渉と恋人・リコも良い味を出している。事件自体も警察への皮肉が効き、ネット番組を舞台にしたのも現代的で「また映像化を狙っているな⁈」とニヤリとした。警察側は曾根本部長が今回は物足りなかったが、山口真帆課長のキャラが育ってきたのと、チョンボ小川が相変わらず笑わせてくれるのがイイ。ワイズマン&ポリスマンとの決着を期待する♬

2021/05/15

やっちゃん

面白かった。2から間をおかず読めたのがよかった。3というより2の下巻といった感じ、いや中巻か。持ち越しなのは残念だけど早く次作が読みたくてたまらない。リップマンかっこよかった。ワイズマンやポリスマン出し抜いてさらに逃げ切って欲しかったな。キン肉マンみたいな名前は最高だよ。

2021/05/18

utinopoti27

「犯人よ、今夜は震えて眠れ」巻島警視の決めゼリフ。映像メディアを利用した劇場型捜査という斬新なアイデアが光るシリーズ、3作目はネットTVの双方向性に着目した、犯人との対話型捜査だ。今回は、前作で取り逃がした『リップマン』の人間性を深く掘り下げることで、巻島との対峙に一層の奥行きを演出している。そしてセンセーショナルな動きの裏で、犯人が目論む真の狙いが明らかになってくるのだが、その仕掛けがまた興味深い。明らかに次回作を意識した収束は、人気シリーズだけに無理からぬところか。まあとにかく面白いので是非ご一読を。

2019/09/29

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