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ムゲンのi(下)

ムゲンのi(下)

ムゲンのi(下)

作家
知念実希人
出版社
双葉社
発売日
2019-09-18
ISBN
9784575242096
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「ムゲンのi(下)」のおすすめレビュー

【本屋大賞ノミネート】史上空前の読書体験! ユタの力を手に入れた女医の医療×ミステリー×ファンタジー『ムゲンのi』

『ムゲンのi』(知念実希人/双葉社)

 医療ミステリーとファンタジーの世界が融合した「新感覚」の物語が今大きな話題を集めている。それは、『ムゲンのi』(知念実希人/双葉社)。累計14万部突破。2020年本屋大賞にもノミネートされ、読書メーター読みたい本ランキング(2019年11月24日〜12月23日)では1位を獲得した作品だ。

 作者の知念実希人氏といえば、坂口健太郎主演で映画化される『仮面病棟』や本屋大賞2019にノミネートされた『ひとつむぎの手』などの著作で知られるミステリー作家だ。現役の医師として培った医療知識をミステリーの世界に巧みに融合させた作風は「新感覚」と評されることが多いが、最新刊『ムゲンのi』は、医療知識とミステリーの世界に、さらにファンタジーを加え、読む人を今まで味わったことのない読書体験へといざなっていく。

 確かに知念氏は今までも、ゴールデンレトリバーの姿になった「死神」を描いた「優しい死神の飼い方」シリーズで、「死神が愛くるしい動物の姿をしている」というファンタジー要素を医療ミステリーと見事に融合させていた。本作では、さらにフ…

2020/3/8

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眠り続ける患者と“23年前の通り魔事件”をつなぐ衝撃の真実とは? 知念実希人、渾身の超大作!

『ムゲンのi』(知念実希人/双葉社)

『崩れる脳を抱きしめて』『ひとつむぎの手』で2年連続本屋大賞にノミネート。女医を主役に据えた本格ミステリー「天久鷹央」シリーズは、120万部突破──。現役内科医ならでは医療知識を活かし、ミステリー界に唯一無二のポジションを築きつつある知念実希人さん。そんな彼が、「私の最高傑作」と語る会心作を上梓した。上下巻、700ページに及ぶ『ムゲンのi』(知念実希人/双葉社)は、"量"だけでなく"質"においても読者を圧倒する文字通りの大作。知念さんの集大成にして新境地と言える作品だ。

 28歳の女医・識名愛衣が勤務する病院で、4人の患者が奇病を発症した。ひたすら眠り続ける特発性嗜眠症候群、通称「イレス」は、ここ数年日本では発症例がない極めて稀な疾患。それが4人同時、しかも東京西部で局地的に発症するのは、異常事態としか言いようがない。愛衣が担当する3人の患者の共通点は、発症前に心に傷を負い、人生に絶望していたこと。患者を救うため、愛衣は夢幻の世界に入り込み、彼らの魂を救うこととなる。

 そう、本作は単なる謎解きミステリーでは終わ…

2019/9/25

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 今もっとも勢いのあるミステリー作家といえば、知念実希人をおいて他にいないだろう。その勢いは「ポスト東野圭吾」と称されるほど。累計発行部数100万部突破の『仮面病棟』は今年坂口健太郎主演で映画化。最新作『ムゲンのi』は「本屋大賞2020」にノミネートされ、『ひとつむぎの手』に続き、2年連続で本屋大賞ノミネートを果たした。知念実希人の魅力は、現役の医師として培った医療知識とミステリーを巧みに融合させたストーリー展開にある。ここでは知念実希人の作品のレビュー・インタビューをご紹介するとしよう。

このまとめ記事の目次 ・ムゲンのi ・知念実希人インタビュー(2019) ・仮面病棟 ・天久鷹央の推理カルテ ・幻影の手術室  天久鷹央の事件カルテ ・ひとつむぎの手 ・リアルフェイス ・祈りのカルテ ・知念実希人インタビュー(2018) ・優しい死神の飼い方 ・黒猫の小夜曲 ・崩れる脳を抱きしめて ・屋上のテロリスト

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2020/3/22

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ムゲンのi(下) / 感想・レビュー

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bunmei

上巻から、より一層のファンタジー色が濃くなる一方で、連続殺人事件の真相にも迫るサスペンス要素も深まります。物語に描かれた夢幻の世界観に、自分もどっぷり浸かって、最後の頁を閉じました。上巻からのイレス患者の4人や少年X、それらと愛衣との関係性など、様々な伏線が綿密に練られており、知念氏の構成の巧みさが見事なストーリー展開。最後のラスボス登場場面は、RPGを楽しんでいるような感覚でした。「夢幻の愛衣」は「無限の愛」に包まれていることを知ることで、表題の著す意味にも大いに納得し、温かさを残す幕引きとなりました。

2019/10/31

ウッディ

上巻で感じた違和感は、4人目のイレス患者が誰かという謎が明らかになるとともに腑に落ちた感じでしたが、夢幻の世界と現実との境界があいまいになり、頭の中がこんがらがってしまった。母を奪った大量殺人犯である少年Xが、名前を変えて精神科の教授になり、患者を洗脳するという設定は、無理があるような・・。伏線を回収して上手く収めた感はあるものの、すっきりしない読後感でした。医療とミステリーとファンタジーを融合した意欲作ではありましたが、色んなものを盛り込み過ぎて、中途半端になってしまった印象でした。

2020/11/18

Yunemo

何故だか、分からずのままに。現実に起きてる事件とファンタジーの世界の融合なんでしょうけど。夢幻の愛衣から無限の愛に辿り着くまでの行程?3人のイレス患者の原体験こそが本質であり、救うべき愛衣自身の心情になかなか到達できずに、モヤモヤした感が最後まであって。でもこういうことかと、何となく感じていたままに。もう一つ、現実の世界で、23年にも亘って殺人という快楽性から抜け出せずに生きてきた人格の存在って、あり?この仮面をかぶったままに生きてる人間って、今、多数存在。垣間見られる事件の概要、犯人の特殊性、現実にも。

2020/02/24

Makoto Yamamoto

ムゲン・夢幻・無限、i、愛衣、愛への変化が面白い。 ストーリーも、夢が入れ子になっていたりして、幕間でようやく理解できたほど。 しかし、意味するこれほどの展開は想像していなかったので改めて、著者の他の本を読みたくなった。 本屋大賞にノミネートされたとのこと。 対象になるのは当然で、大賞をとれるかが興味の的。

2020/01/23

しんたろー

謎が深まり、展開もスピードアップしてドキドキ!上巻にもあったホラー要素もパワーアップして「どれだけ欲張るのか!?」と思いながら読んだ(笑)。第4の患者の正体には驚かされたし、豊かな発想も脱帽ものだった。広げまくった風呂敷も上手に畳んだ印象だが、主人公の決着のつけ方は無理やり納得させられた感があって、スッキリしないのが唯一の難点…あれだけ殺しまくった犯人なのに…とは言え、単なるハッピーエンドではないのは悪くない。心情描写よりファンタジーが強く印象に残るので、大きく感動はしなかったが「夢中」で楽しめた良作。

2020/03/16

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