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少女モモのながい逃亡

少女モモのながい逃亡

少女モモのながい逃亡

作家
清水杜氏彦
出版社
双葉社
発売日
2020-11-18
ISBN
9784575243482
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少女モモのながい逃亡 / 感想・レビュー

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谷ヤン

少女が佇む、おだやかな装丁を開いてみると、そこには世界近現代史のなかでも、かつて、旧ソ連、中国、カンボジアがたどった黒歴史の末路が描かれている。本書は、生き抜くためにひたすら逃亡し続けた少女のロードノベルだが、共産主義国家の一部の国で、市民平等を標榜し、資産家、富農、知識人を排除し、その過程も、結果も、一般市民を巻き込んで、多くの人権が蹂躙された辛い過去があったことを忘れてはいけない。これは飢饉だけがもたらした悲劇などでは決してない。

2021/01/30

rosetta

余りにも悲惨で救いのない物語。涙を流すことさえ傲慢に思える程の残酷な世界のみが広がっている。覚えるのはただただ怒り。この様な世を現出させた極まりなく愚かな指導者たち。家族が食べていくだけの生活でも他所よりは多少ましなだけで富農と分類され人民の敵と決めつけられたただの田舎の農家。青年同盟員と名付けられた歪んだ価値観と反転した良心に従う無知で下劣な連中。しかしこの世界では真に悪の元凶である党の指導者、端的にはスターリンの影さえ見えない。恨みが向かうのは同盟員や看守といった底辺の国家の下僕たちだけだ

2020/12/16

のりすけ

死が当たり前にすぐそばにある世界。不条理だと怒るより諦めが勝ってしまう世界。コロナでわちゃわちゃ言うてるのが申し訳なくなるくらい。美しかったであろう少女が垢にまみれ、生きていくことだけですり減っていく。エアコンのかかった部屋でアイス食べながら読んでて土下座しそうになりました。何の救いもないのが、ほんとマジ辛い。苦しさだけが延々と綴られてているのに、どこか静謐さもある文章は好き。

2021/01/08

まー

密告、強制収容所、救いのない世界で、読んでいてひたすら辛い。人はなぜ生きるんだろうと考えさせられるラスト。

2020/12/06

ふみえ

権力は気付けば恐ろしい怪物になっている。目に見えるようになって自分も渦中にいることを知る。私も同じ境遇にいたら密告する側だ。だって駅伝の沿道にいる人たちに凄く不愉快な気分になったもの。

2021/01/02

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