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晩秋行

晩秋行

晩秋行

作家
大沢在昌
出版社
双葉社
発売日
2022-06-22
ISBN
9784575245318
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過去の女を忘れられない男の未練を、バブル期の幻影とともに描いた新境地!『晩秋行』大沢在昌氏インタビュー

「新宿鮫」シリーズを筆頭に、ハードボイルド小説を通して男の生きざまを描いてきた大沢在昌さん。新作『晩秋行』(双葉社)では、過去の女を忘れられない男の姿を、バブル期の幻影とともに描き出している。

 空前の好景気に浮かれていた時代、「土地ころがしの神様」と呼ばれた二見のもとで働いていた円堂。だが、やがてバブルは弾け、二見は多額の負債を抱えたまま行方をくらませてしまう。しかも、クラシックカー「フェラーリ250GTカリフォルニア・スパイダー」に、円堂の恋人だった君香を乗せて。

『晩秋行』(大沢在昌/双葉社)

 それから約30年後、居酒屋店主へと転身した円堂のもとに、かつての盟友・中村から電話が入る。「赤のスパイダーを見た奴がいる」──サングラスの女が運転していたというその車は、二見のカリフォルニア・スパイダーか。そして、女の正体はかつての恋人・君香なのか。円堂は、目撃情報を頼りに那須に向かうが……。

 20億円のクラシックカーをめぐる追走劇を描きつつ、女の面影を追う男の老境を描いた本作は、まさに大沢ハードボイルドの新境地。男の未練がましさ、情けなさをも描き切…

2022/6/22

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晩秋行 / 感想・レビュー

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starbro

大沢 在昌は、永年に渡って新作をコンスタントに読んでいる作家です。本書は、バブル・ノスタルジー・ハードボイルドでした。この時代を書くのはバブルが懐かしいからでしょうか?フェラーリ250 カリフォルニア・スパイダーに乗りたい気はしますが、20億円と思うと、貧乏性で小心者なので無理かも知れません(笑)🚗🚗🚗 https://octane.jp/articles/detail/1978 https://www.futabasha.co.jp/book/97845752453180000000?type=1

2022/07/19

おしゃべりメガネ

10代から20代にかけて村上春樹さん、馳星周さんと同じくらい夢中になって読んでいた大沢先生の作品。若い頃はこんなハードボイルドな世界に憧れて、自分もいつかそういう年齢に近づくのかなとぼんやりと思っていたら、本作の主人公「円藤」ほどではないにしろ、まあまあ近づいてきたなと。本作はとにかく大沢さんらしさがしっかりとつまっていますが、やっぱり年齢のせいか、意外とアッサリだったかなと感じました。もっとシブさ全開を期待していましたが、実際のトコはこんな感じなんでしょうね。500頁弱でしたが、サラサラと読めました。

2022/09/09

あすなろ

なんでそんな事を気にするの。30年逢ってないんだよ。あたしのことなんかとっくに忘れちゃっていいのに。男は未練で酒を飲める程、女を忘れられない。そこにフェラーリカルフォルニアスパイダーが絡む。そんなオトナの男のハードボイルド調ファンタジーという趣き。愉しませて貰いました。誰にも彼にも三十年越しの想い出があるのかないのかは分からないけれど、あの時と続かない今があるならば、それを続けてみたい、或いは続いていればという想いがあるのならば時にはこうしたオトナのエンターテイメントも佳き読書となる筈。そうした作品である

2022/11/13

Kei

淡々と。ハードボイルドが成立し難い今に、過去のバブルとスーパーカーと、愛する人をからめて、過去を探す物語。登場人物の繋がりは、偶然にすぎるし、30年という年月、こんな風には隠れられないし、なんといっても、女性が人生を棒にする理由が圧倒的に弱い。しかし、しかし、読ませるんですね。(笑)一番、よい女、であろう長年の友に裏切られて、バブル崩壊の傷の深さを、改めて知る主人公が哀しい。晩秋行、良い題名です。

2023/01/15

ゆみねこ

中目黒で小さな居酒屋を営む円堂は、バブルの頃二見興産で地上げに関わる仕事をしていた。30年前にフェラーリカリフォルニアスパイダー(旧車)に乗り二見と共に姿を消した恋人・君香への思いを抱えたまま。ある日カリフォルニアスパイダーを運転する女性を見たという情報で動き始めた円堂の前に現れる胡乱な面々。君香を探す円堂と旧車を狙う闇の勢力。モテ男円堂の男のロマン、大沢さんらしい1冊、

2023/01/03

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