KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

きときと夫婦旅

きときと夫婦旅

きときと夫婦旅

作家
椰月美智子
出版社
双葉社
発売日
2022-07-27
ISBN
9784575245424
amazonで購入する Kindle版を購入する

きときと夫婦旅 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

いつでも母さん

楽しかった~!本音炸裂に笑ったりムッとしたり、考えさせられたりしながらも一緒に旅をした気分が心地良い。あぁ、これはもう富山に行きたい。富山を食べたい。富山に心を持っていかれてしまった。(私は『鉄』ちゃんではないけれど)賢いのは息子・昴。彼のお陰でこれまでを思い、これからを思案する夫婦旅が可笑しくもリアル。そうなのだ、この夫婦『似たもの夫婦』なのだ。それでも私は妻なのでみゆき目線で読んでしまう(笑)まだまだ夫の言動に不安は尽きないので、この夫婦のその後を読みたいと思うのは私だけじゃないはずだ!お薦めです。

2022/08/21

のぶ

暗さや深刻さのない楽しい小説だった。事の始まりは中三の息子、昴が家出するところから始まる。原因は分からないが行先は富山県の氷見の友人の家だと分かる。母親のみゆきと父親の範太郎は連れ戻すべく準備を始める。この夫婦は倦怠期で日頃あまり会話がない。新幹線に乗り富山に向かうが、なぜかすぐには昴の所には向かわず、観光をしたり鉄道に乗ったりして楽しんでいる。範太郎は鉄オタ。昴に会い家出の原因を突き止めるとそれは思わぬ事だった。グルメや観光地が多く出てきてほんわかした家族小説だった。全体を通して面白かった。

2022/08/09

モルク

中3の息子昴が学校を無断欠席し友人のいる氷見に家出。母みゆきと父範太郎は急遽富山に向かう。鉄道好きの範太郎は一人ハイになっていく。同じ家に住んでいても殆ど話すこともなくお互いに関心も持たなくなったふたりの旅はどうなっていくのか。「は?」というみゆきの口癖と範太郎の語尾につく妙な笑いが鼻につく。実家問題も煮えきらないし、嫌なことはどんどん後回しにするタイプだよね。それにつけ昴君はいい子だなあ。去年富山旅行をしたがその時訪れた所が出てきて、また富山に行きたくなった。

2023/04/21

Kei

無断で、富山に引越した友人宅を訪ねた中学生の息子を迎えに行く中年夫婦のお話し。きときとは、富山弁で新鮮な、の意。富山の名所、名物がいっぱいです。ただ、この話し、コメディの体をとっていながら、なかなか深刻な話し。酒や博打、女にうつつを抜かし、家庭を顧みないのではなく、ごく平均的な善良な市民、日本男性の家庭での無自覚な言動が赤裸々になる。当人も育った家庭もわかっていないから、おかしさがわからず、関わると、妻が消耗するだけ。冷静に見ている息子のほうが希望がある。旅に様々な立場の女性たちも登場。考えさせられます。

2022/10/25

みかん🍊

明日にでも富山に行ってしまいたくなる観光情報満載でしたがそんな呑気な旅日記ではなく、中3の息子が突然の家出、真面目で大人しい息子が何故、富山へ引っ越しした友人の家にお世話になっていると知った母は迎えに行く事に、冷戦状態の夫は仕事と言っていたくせに急に一緒に行くと言い出す、実は鉄の夫は鉄道王国の富山に行きたくなっただけ、この夫の笑い方や言い方に始終イライラさせられる、鉄道旅や風景の美しさや美味しい食べ物に癒やされる、夫婦の向き合い方に少しは変化が生じるが、一番成長して大人だったのは息子でした。

2022/10/12

感想・レビューをもっと見る