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七姫幻想 (双葉文庫 も 13-1)

七姫幻想 (双葉文庫 も 13-1)

七姫幻想 (双葉文庫 も 13-1)

作家
森谷明子
出版社
双葉社
発売日
2009-01-14
ISBN
9784575512540
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七姫幻想 (双葉文庫 も 13-1) / 感想・レビュー

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とも

★★★★女性はこころを、感情を表面に出さない。が、その能面のような顔の下に隠された感情が、どんなものであるのか。それはお姫様でさえ例外ではない。いわんや 一般の女性など。。。 それを理解し配慮する必要が、男性にはあるんだろうと、反省も含め 身につまされる作品であった。

2017/03/19

*maru*

神がおわす森でひっそりと暮らす女性たちと、歴史上の人物が織り成す愛と悲しみの連作ミステリー。“織り成す”この作品にぴったりの言葉だ。たなばたの七姫…秋去姫・朝顔姫・薫姫・糸織姫・蜘蛛姫・梶葉姫・百子姫と七つの異称を持つ七夕伝説の織女の称。古代から、平安朝を経て江戸時代へ。全体的に見てももちろん文句なしの面白さなのだが、それぞれ独立した読み物としても非常に完成度の高い作品だった。特に『秋去衣』と『朝顔斎王』が良かったな。そして、各章に華を添える和歌の素晴らしさよ。七夕に愛でる甘美な罪…粋だね。

2018/07/07

紅香@新刊購入まで積読消化あと7冊⭐︎

機を織ることは神に近づくわざ。水を呼ぶ巫女だけのもの。時代が移ろえば役割も変わる。和歌を織り交ぜ紡ぐ7人の織女が見た恋模様、その風景。。古から続く真っ直ぐな時の糸。織り手は変わっても芯の思いを織り込む女たち。奥深い。見つけられないキラリとした細工がまだあるに違いない。清原元輔。少納言。。言葉、和歌、未知なる時代絵巻に心ときめく。『俺に出来るのは歌を詠む事だけ。だが心ゆくまで歌を詠もうとしたらそれだけで一生かかるものだぞ』足元に転がってきた糸。短冊に願い事よりも決意表明を。私達は末裔。何かに負けたくない夜。

2014/07/06

Norico

織姫にちなんだ7つの物語。最初の注を見落としてて、タイトルに使われてる秋去姫、朝顔姫、薫姫、糸織姫、蜘蛛姫、梶葉姫、百子姫…すべてが織姫のことだったんだ!とあとで気づきました。。濃く密やかな感じがする物語世界を堪能しました。朝顔姫が好き。

2015/02/05

UK

織姫の七つの異称をモチーフにした、神代の昔から平安~江戸へと至る7編の連作短編集。各編のつながりはさほど強くないのに、何か共通するものが脈々と息づいて流れ、1冊の本としてなんとも言えない雰囲気を醸し出す。この味わいはちょっと独特だなあ。短編集であることを一瞬忘れてしまう。それでも7編はそれぞれかなり風味が異なっており、率直なところ好みのものが少し偏る。ファンタジー調の神代のものより、平安の男女の息遣いも生々しい「薫物合」「朝顔斎王」「梶葉襲」がお気に入り。 

2014/08/08

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