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Nのために (双葉文庫)

Nのために (双葉文庫)

Nのために (双葉文庫)

作家
湊かなえ
出版社
双葉社
発売日
2014-08-23
ISBN
9784575517040
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Nのために (双葉文庫) / 感想・レビュー

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kishikan

読み終わってみると、湊さんの文壇デビュー後初作品とは思えないほど、練られた構成で、加えて意欲的な恋愛への問題提起と最後までネタバレしないミステリでした。読了後すぐというより、暫くしてジワっときました。6人の登場人物うち4人が事件の真相のキイなのはすぐ分かるんだけど、誰が誰に何のために献身しているのか、やはり難しい。章毎に各人が一人称で事件を証言する物語だけど、事件10年後の証言も混じり、これが複雑さと面白さを増している。それぞれの生い立ちや、相手への献身のための嘘が結局はすれ違ってしまう悲しさに胸が詰まる

2015/08/28

ちょこまーぶる

すんなりと読み進める部分があったり、内容が理解できずにページを捲るスピードが遅くなってしまう部分が混在していた一冊でした。何故かというと、唐突に時代背景が前後する部分があって、頭の中が整理しきれなかったという自分自身の問題なんですが、ちょっぴり苦手なんですね。また、登場人物に共感できる人がいなかったのが残念でした。なので、純愛ミステリーという事になっていますが、純愛とう気分を感じることができなかったことも残念でした。鈍感なのかな。でも、ダメな一冊ではないんですよ。何か支離滅裂な感想になってしまいました。

2015/11/19

まりも

超高層マンション「スカイローズガーデン」の一室で起きた殺人事件の現場に居合わせた20代の4人の男女、それぞれの視点で事件の真相が語られる…な話。ドラマ版と比べると読後感に物足りなさを感じた。登場人物の描写はすごく丁寧だし、物語にあるエグミも自分の好みではあるんですがドラマ版と比べるとあっさりしすぎているのが難点ですね。そのせいで登場人物に感情移入しきれないんだよなぁ。もう少し惹きこまれる力があれば良かったと思う。ドラマが原作の穴をかなり埋めていた事がよく分かる1冊でした。

2015/05/04

yoshida

湊かなえ作品は初読みです。ある夫婦の変死体が見つかり、現場に居合わせた4人の20代の男女。彼等のモノローグで話は進む。皆、それぞれに虐待や家族の崩壊等の傷を持つ。それぞれの「N」の為の思惑、愛情が事件を起こす。全体的に重い雰囲気。正直、ストーリーに起伏が足りず、救いも感じられず。期待値が高いぶん、もやもや、いまいち感。ミステリーだけどこれは純愛ではないよね。ミステリーは宮部みゆきが好きと再確認した。

2014/12/07

おかむー

セレブ夫婦の殺害事件に関わった4人の男女の証言とその背後に隠された真実とは···。『もうすこしです』。多くの人が感想に書いているように、どうにもなにか物足りない。おそらく一章でそれぞれの証言が記された時点で、4人それぞれが事件に深く関わり複雑に絡み合う状況を想像するのに対して、明かされた真実が意外と深くない···想いの深みはあっても仕掛け的には「アレ?これだけ?」だからなのだろう。4人のうち安藤と成瀬のふたりは実質蚊帳の外だし、希美はもっと抑えて西崎ひとりを軸にしたほうがしっかり彫り込めたんじゃないかな。

2014/10/10

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