あなたのゼイ肉、落とします (双葉文庫)
「あなたのゼイ肉、落とします (双葉文庫)」の関連記事
ダ・ヴィンチニュース編集部 ひとり1冊! 今月の推し本【8月編】
ダ・ヴィンチニュース編集部メンバーが、“イマ”読んでほしい本を月にひとり1冊おすすめする企画「今月の推し本」。
良本をみなさんと分かち合いたい! という、熱量の高いブックレビューをお届けします。
1960年代の東京の空気感が詰まった『ずばり東京』(開高健/光文社) 『ずばり東京』(開高 健/光文社) 良くも悪くも「東京」に注目が集まった今夏。ミスチル、くるり、銀杏BOYZ、きのこ帝国、MONO NO AWARE…「東京」をタイトルにした曲には名曲が多いなんて話もある。コロナ前には戻れないが、「東京」という街の求心力はすさまじく、素材にあふれ私たちを飽きさせることはない。実は結構な人が「東京タワー」が好きで、誰かにとっての大切な場所が点在するのも東京。芥川賞受賞作『裸の王様』や戦場ルポ『ベトナム戦記』が高く評価された今は亡き小説家、開高健の『ずばり東京』は、戦後の混乱が残存しながらも東京オリンピックに沸き立つ1960年代前半、急激に成長を遂げる東京を描いたルポルタージュだ。
喫茶店のクリームソーダやアデリアレトロ、西武園ゆうえんちもそうだが、いま…
2021/8/22
全文を読む関連記事をもっと見る
あなたのゼイ肉、落とします (双葉文庫) / 感想・レビュー
ミカママ
『あなたの人生、片づけます』の姉妹編ともいうべきこちら。もっとダイエットに特化した作品かと思ったが、主人公の小萬里がアドバイスしていくのは、そんなちっぽけなことじゃない、人生を好転させるキッカケの作り方だ。むしろ最初の登場人物の乃梨子などは「(痩せることなく)ブスとして生きろ」とアドバイスされたりしている。わたし自身は今以上のブスを晒して生きたくないので、日々足掻き続けていくつもりだが(笑)
2021/01/06
さてさて
『太ったことで、どんどん卑屈になっていく。デブがそんなにいけないことなのか。太っただけで、どうしてここまで心が荒んでしまうのだろう』と、思い悩む主人公達。『どうやったら痩せられるのかしら』という悩みは、あなたの目に映る”体形”にあるのではなく、あなたにしか見えないあなたの心の中にある。『これからは、自分を大切にしようと、あらためて決心した』と、小萬里との出会いを起点に、新たな人生を歩み出す主人公達の晴れやかな第一歩を見るそれぞれの結末に、『心のゼイ肉も落とします』ということの大切さを噛み締めた作品でした。
2021/08/07
小梅
まさかの姉妹!人生を片付けでくれる十萬里の妹である小萬里が贅肉を落としてくれる。それぞれ異なった年齢のクライアント。どれも良かった。
2020/03/23
馨
大庭小萬里によるダイエットの個別指導。体のぜい肉を落とす前に相談者の身の上を聞いて必要なケアをし心のぜい肉を取ってくれると知らぬ間に健康的に痩せているというもの。小学生、働くお母さん、女子大生、社会人男性、どれも何かしらの心の問題や葛藤を抱えていることを小萬里の説得により一歩踏み出していく。私も太っているし心のぜい肉の絶対あると思うので何か小萬里さんにビシっと指摘してもらいたくなりました。
2020/01/11
旅するランナー
デブ=ブスという現実認識、外見なんて目に入らないほどの素敵な人間になるという高い目標設定、そのために人生にとっての不必要なゼイ肉をそぎ落とすという強硬な手段・意識改革・環境改善。大庭小萬里先生の個別指導による鋭い指摘がブスブスと突き刺さる。そうかい、そう来るかい、爽快です。コロナ禍という環境とこの小説によって、人生にとって大切なものとは何かを考えさせられました。僕にとっては、大切な人の命と健康です。そのために様々なゼイ肉をビシビシ減らしていきます。
2020/04/29
感想・レビューをもっと見る