KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

1日10分のぜいたく NHK国際放送が選んだ日本の名作 (双葉文庫)

1日10分のぜいたく NHK国際放送が選んだ日本の名作 (双葉文庫)

1日10分のぜいたく NHK国際放送が選んだ日本の名作 (双葉文庫)

作家
あさのあつこ
いしいしんじ
小川糸
小池真理子
沢木耕太郎
重松清
髙田 郁
山内マリコ
出版社
双葉社
発売日
2020-10-14
ISBN
9784575524079
amazonで購入する

「1日10分のぜいたく NHK国際放送が選んだ日本の名作 (双葉文庫)」のおすすめレビュー

疲れた心に10分の贅沢を。 繊細で優しく、日によって響くものがちがうアンソロジーの魅力

『1日10分のぜいたく NHK国際放送が選んだ日本の名作』(双葉文庫)

 働く大人は、ときに“想像する”ことさえ重荷になるほど、気力と体力をそこねてしまう。そういうとき、ふと癒してくれるのは、物語の躍動よりも静かに心にしみてゆく描写だ。現実と地続きで、感情を添わせやすく、けれど“私”の話じゃないから少しだけ“今”を忘れられる、そんな短いお話を丁寧に彩る描写。『1日10分のぜいたく NHK国際放送が選んだ日本の名作』(双葉文庫)に収録されているのはすべて、それを贅沢にあじわい、つかのま心を浮遊させてくれる小説ばかりだった。

 あさのあつこ、いしいしんじ、小川糸、小池真理子、沢木耕太郎、重松清、高田郁(※)、山内マリコ。と、取り上げている作家たちも贅沢だ。思わぬ出会いを得られるのがアンソロジーの魅力なので、あえて作家の名前は見ずに読んでみたところ、いちばん印象に残ったのは小川糸さんの「バーバのかき氷」。

 小5のマユは、さみしくて、腹立たしくて、もどかしい気持ちをもてあましている。愛人をつくって出ていったパパにも、マユよりバーバを甘やかすママにも、施設に入…

2020/11/1

全文を読む

おすすめレビューをもっと見る

1日10分のぜいたく NHK国際放送が選んだ日本の名作 (双葉文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

chimako

NHK国際放送は聴いたことがないが、これらの作品が17言語で朗読されたなんてとても素敵。全くわからない言葉で読まれる短いお話を聴いてみたい。遠くの知らない国で、日本に来た遠くの国の人たちと、全く言葉のわからない自分が同じ物語を共有出来るのを想像するとワクワクする。たくさんの作品からこれらの短編を選んだ方のセンス。シリーズのどのお話も良かった。翻訳者の個性で感じ方も違うのかな。重松さんは久しぶりに読んだがこういう話が読みたかった。沢木耕太郎さんは可愛らしくていじらしくて意外。続きを希望。

2022/02/02

☆よいこ

短編集。[みどり色の記憶:あさのあつこ]進路に悩む中学生木登り[果物屋のたつ子さん:いしいしんじ]画学生[神主の白木さん:いしいしんじ]八百万の神[バーバのかき氷:小川糸]富士山[テンと月:小池真理子]ペンション[ピアノのある場所:沢木耕太郎]友達の家[おまじない:重松清]震災[ムシヤシナイ:髙田郁]蕎麦屋[ああ幻の東京五輪(世田谷区)/団地への招待(板橋区)/日本インド化計画(江戸川区)/東京の誕生(東京都):山内マリコ]町を擬人化して語る▽ムシヤシナイ良かった。おまじない泣いた、さすがの重松清。

2021/02/05

ゆみきーにゃ

いしいしんじさん、沢木耕太郎さん、山内マリコさんが初読み。高田郁さんのムシヤシナイ、虫養い。初めて聞く言葉。おじいちゃんイケイケー!!このお話が一番好き。

2021/02/10

のりすけ

短編なのでパパーっと読めちゃった。もっと丁寧に読むべきなのかも。果物屋のおばあちゃまの話と「ムシヤシナイ」が良かった。くいしんぼうか!山内さんのは攻めすぎてて、ちょっとどう受け取っていいのかわからんかった。

2022/07/27

tetsubun1000mg

NHKの「WORLD JAPAN」というラジオ番組で世界17か国語に翻訳されて放送された中から選ばれたアンソロジー。 一つ一つは短いが大変心に残る。特に好みは、いしいしんじ「果物屋のたつ子さん」高田郁「ムシヤシナイ」だが飛びぬけて気に入ったのは重松清「おまじない」だった。相変わらず重松さんはうまい!

2021/04/25

感想・レビューをもっと見る