むかしむかしあるところに、死体がありました。 (双葉文庫)
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密室龍宮城/むかしむかしあるところに、やっぱり死体がありました。⑤
『むかしむかしあるところに、死体がありました。』(青柳碧人/双葉社)
日本昔ばなし×本格ミステリふたたび! 2019年4月に刊行されるやいなや瞬く間にベストセラーとなった『むかしむかしあるところに、死体がありました。』の続編が誕生。試し読み連載4回まで最新刊からお届けしましたが、5回目の今回は、あらためてシリーズ第1作から「密室龍宮城」をお楽しみください。シリーズのどこから読んでも楽しめるのが本作の魅力です。 一、
むかしむかしあるところに、浦島太郎という、たいそう気立てのいい漁師の若者がおりました。太郎は年老いた母と二人で暮らしておりました。ある日の朝、太郎はいつものように魚を釣りあげ、家へ帰ろうと浜辺を歩いていました。すると、五人ほどの子どもたちが何かを囲んでいるのが見えました。子どもたちは、一匹の亀を棒でいじめていたのです。
「やーい、のろまのろま」「かおを出してみろ、やーい」
「これこれ、子どもたち」
太郎はたまりかねて声をかけました。
「そんなことをしたらかわいそうじゃないかね。どれ、ここに、さっき釣ったばかりの魚がある。これと、この亀とを…
2021/11/6
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むかしむかしあるところに、死体がありました。 (双葉文庫) / 感想・レビュー
mae.dat
短篇5篇の章タイトルも面白いね。正しく『むかしむかしあるところに、死体がありました。』になっている。良く知る昔話が題材になった特殊設定が舞台になっているのも「それはズルいよ」と「やっぱその設定を活かさないと面白くないよね」の境界をのらりくらりと行き来している様で。それでね、事件の真相だけに留まらず、もう一つ俯瞰的な位置からブラック寄りのオチや設定の妙があって、ただのミステリーに留まっていない所が流石なのかなぁと思うのでした。
2023/06/09
ナルピーチ
ブラックユーモア満載の短編集。名作『日本昔ばなし』をモチーフにした五話五様の物語は多彩なロジックに満ち溢れたミステリだった。子供の頃に見ていた昔話がまさかあんな話に変わってしまうとは…。 マイベストは『つるの倒叙がえし』もちろんベースはつるの恩返しなのだが、しっかりとその叙述トリックに翻弄されてしまった。シリーズ化されている小説なのは承知済み。今回でなかった他の昔ばなしがどんな風にアレンジされているのかも楽しみです!
2022/01/19
ミュポトワ@猫mode
ずっと気になっていて、読みたいと思っていた本がようやく文庫化されたので、読んでみました。この作者の本を読むのはこれが2冊目で、普段ミステリーをほとんど読まないので、ミステリー読者としては幼稚な読み方になってしまったと思いますが、意外にハッピーエンドが少ないね。ミステリーだからなのかもしれないですけど、昔話がほとんど、めでたしめでたしで終わる印象からはかけ離れていて、なかなかブラックな感じでした。昔読んだ星新一先生の未来イソップみたいなのを想像してたので、度肝を抜かれましたが、まぁこういうのもアリですね。
2021/11/11
ALATA
日本昔話のミステリー版。「つるの倒叙がえし」の二十螺旋構造、「密室竜宮城」は亀や蛸が住まう館トリック、「絶海の鬼ヶ島」吉備国民間伝承説など題名からワクワクしながら読み始めたんですが意外と進まない。なじみ深い主役が追いやられ、わき役が独断専行するストーリーが原因か?舞台設定、がいいだけにちょっと残念でした★2※いろんなアイテム、仕掛けに工夫が凝らされて中学生が手にとることでミステリーに興味を持ってもらえれば…というところ。
2023/05/22
あきら
本格的な推理小説です。 本の雰囲気から既に騙されました。
2021/09/20
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