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ボギー ――怪異考察士の憶測 (二見ホラー×ミステリ文庫 く 1-1)

ボギー ――怪異考察士の憶測 (二見ホラー×ミステリ文庫 く 1-1)

ボギー ――怪異考察士の憶測 (二見ホラー×ミステリ文庫 く 1-1)

作家
黒史郎
mieze
出版社
二見書房
発売日
2021-07-21
ISBN
9784576211091
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ボギー ――怪異考察士の憶測 (二見ホラー×ミステリ文庫 く 1-1) / 感想・レビュー

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sin

黒史郎の作品が好きだ。但し、好きな作家の作品を読み倒す自分が彼の本で手を着けていないジャンルがある。所謂、実話系怪談だ。だがしかし、ここにその実話系怪談で培った経験を見事に昇華した作品が産まれた!ひとだま、火車、ろくろ首、果ては未確認飛行物体まで寄せられた怪異譚を紡いで考察が重ねられた先にその輪郭を浮かび上がらせたモノ!?これは読み手の思い違いでなければ、デビュー当時の作者に因って産み出されたクトゥルフの新しい一柱を物語に組み込んだ野心作ではないだろうか!?その神の名は“ラゴゼ・ヒイヨ”月に纏わる古の神!

2021/08/26

ゆのん

夏に読むにはピッタリ。怪異現象が沢山あって面白かった。主人公の幼い頃に自分の身に起こった不思議な出来事から恐ろしい状態になってしまった現在。悲惨な結末を回避したく調査に乗り出すが、判明する内容には驚きながら読んだ。気づいてないだけで、もしかして私も…なんてちょっとでも考えてしまうて何とも言えない恐怖を感じる。

2021/08/06

Bugsy Malone

物語は自らの祟りとも言うべき謎の病を究明して行くホラー作家のお話し。実話怪談をとりいれながら民俗学を照らし合わせ怪異を考察していく小説としての手法がまず面白い。ひとだまさまから火車、ろくろ首と、中盤までは只々方向も分からないまま読んでしまいます。でも、それらは後半で見事に活きてくる。そして気付くのです。この余韻はラヴクラフトじゃないかと。某京極さん小説で頭にクトゥルフを乗せていた黒史郎さん、またもや黒さんワールドが広がりました。

2021/10/24

あたびー

#日本怪奇幻想読者クラブ 妖怪研究から土着の黒祀、正体不明の異世界とのコンタクトそして驚愕のラストへと姿を変える目眩くホラー。ホラー作家として行き詰まっていた桐島は子供の頃火の玉を見て昏倒し脳に謎の腫瘍が出来ていた。その腫瘍が何故か今成長し、移動すらしているという。カリスマ的オカルトサイトから依頼されて自身の体験の謎を調べることになった桐島は次々と関連事項を調べて行く。聞き取った話や資料の内容が間に挟まるためリアリティがある。オカルトサイトの中の人神目は怪しい感じがしたがまさかこう来るとは…

2021/08/17

RIN

良くできたホラーミステリー。終盤まで中々落とし所が予測出来ない話だった。余命宣告をされたホラー作家・桐島霧。彼の頭の中には幽霊がいる。それはひとだまさまの祟り。少年時代の失踪事件。抜け落ちた記憶。怪異の多い奇妙な町。彼は自身に纏わる謎を解くため、総合オカルトサイト『ボギールーム』専属の怪異考察士となる。この本を読みながら、昔外に向かって「帰っておいで」と私の名前を呼び続ける祖母の姿を思い出した。迷子の魂。そんな祖母の姿を私と母はじっと見つめている。独りぼっちの自分はずっと待っていた。だからもう寂しくない。

2022/09/02

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