草の根の軍国主義
草の根の軍国主義 / 感想・レビュー
shouyi.
終戦時14才、当時バリバリの軍国少年であった佐藤さんの戦争への思いが強く伝わってくる。なぜ勝てると思えないアメリカと戦ったのか、その時の気分を忠臣蔵につなげたや、東條英機という人間の見立て、アジア映画を観ての思いなど、評論の範疇に入れて読んでほしい一冊。
2021/09/06
takao
ふむ
2023/07/07
jinkan_mizuho
映画評論家による戦前・戦中と戦後直後の自分史。加えて、「軍国主義」や「大東亜共栄圏」といったものを映画を通して考察。 「アメリカ人にわれわれはどう見えたか?」の章で、日本の戦意昂揚映画をフランク・キャプラが「反戦映画」と言ったという点に、日本人との感性の違いに大いに感じるものがある。 その他、アジアの映画や映画人の話が興味深い。 過去を省みることで、未来について思索。そのための参考になる書である。
2012/03/29
星辺気楽
日本人の悪しき特質があの無謀な戦争を支えていたという指摘は、そのまま現代の日本社会に当てはまりそうである。民主主義という理想が、なかなか日本に定着しない理由が分かる気がする。
2013/12/14
rockwave1873
1930年生まれの佐藤忠男が「日本の軍国主義は、日本人の多数の途方もないほどの従順さによって支えられていた。軍国主義は一部の軍国主義者たちだけのものではなく、草の根の広がりと深さを持っていた」という思いから、その時代の気分と、ものの感じ方方について書いた一冊。「内輪の争いに勝ち残っただけの構想なき指導者が戦争を拡大させ、天皇への一切の言説をタブーとする草の根軍国主義の存在が兵士に捕虜ではなく玉砕・自死を選ばせた。」と考察。足元は平和を脅かす事態が忍び寄っている。そんな時だからこそ読む価値のある一冊。
2023/01/20
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