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新編綴方教室 (平凡社ライブラリー い 2-1)

新編綴方教室 (平凡社ライブラリー い 2-1)

新編綴方教室 (平凡社ライブラリー い 2-1)

作家
池内紀
出版社
平凡社
発売日
1993-09-01
ISBN
9784582760217
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新編綴方教室 (平凡社ライブラリー い 2-1) / 感想・レビュー

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どらがあんこ

遠い昔、国語の授業で文法を扱ったとき、私は例外というものが嫌いであった。文節、単語とスパスパ切ったつもりでも噛み砕けない異物として残るものがあった。本書ではそんな例外を形態による区別の文脈で述べるのではなく、日常の文脈に投入することでその差異の振れ幅を楽しんでいる。そうなるとそもそものコードすら疑わしくなってくるのだ。

2019/04/11

左脳

文章読本の体裁はとっているし、内容も文章術の考察としてかなり面白いのだけれど、それを超えて日本人の心の特性を描き出す芸が冴える。「超えて」というのはおかしいかもしれない。ことばとこころはかなりの部分が不可分だ。両者をひとつの文脈に乗せる技、と訂正しよう。

2010/06/07

ジュンケイ

タイトルは「綴方」とあるが、名文を書くための文章読本ではなく、ごく日常的に使っている言葉の違いを解説している。時にはそれは感覚的な違いかもしれない。文脈から判断することも多いのは、言語の常なんだろうが、助詞の違いで意味(ニュアンス)が違ってくる。あまり意識していなかった言葉もよくよく考えてみるとおもしろい。日常的に使っている言葉もよくわからないのに、AIがわかるはずないと思う。文脈からの判断はAIにできても、この場合の空気からさっして判断することはできないだろうと思う。

2020/03/26

kinta

「文法」は好きだった覚えがある…が、本当に理解していたか否かは読んでいくうちに曖昧模糊の中に埋もれていく。でもそんなことを気にせずに文章という美味しいお菓子を文法という側面から切り込んでいったら…というエッセイ。名文が多数到来。また隣の男女の睦言や、喫茶店での上司の悪口からも切り込む。息子の教科書を借りて、重要赤線の部分に「アサハカ」と笑う父親の面も垣間見れ、二重三重に得した気分にもなりえる。ともかく大前提として、このアプリを利用しようとする人種は「文法」を体で体感している人間であるということよ(笑)

2020/02/21

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