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木 (平凡社ライブラリー)

木 (平凡社ライブラリー)

木 (平凡社ライブラリー)

作家
白洲正子
出版社
平凡社
発売日
2000-06-14
ISBN
9784582763430
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木 (平凡社ライブラリー) / 感想・レビュー

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都わすれ

木は自然の恵みを受けて命を芽吹かせ、美しい姿を見せ、古来より人の営みと共にあった。本書には木偏の漢字の名前がつく二十種類の木が紹介される。檜、楊、欅、桜など名前が持つ意味や伝説を掘り起こし、木に纏わる日本文化を語る。木は日常と関わり暮らしに彩を添える。修練を積んだ匠の技は工芸品として日本文化の一翼を担っている。著者の眼を通し、思考される木は伝統文化がいかにあるべきかへ収斂されていく。「槐」に木地師のルーツを探り伝統こけしの背後にある人々の哀しみが心に残る。白洲正子の日本文化への眼差しはいつも豊かで美しい。

2018/11/21

ホークス

檜、樫、朴など二十種の木について、性質に始まり、歴史、工芸、美術などとの関係を語る。知識が豊か過ぎて少し冗舌に感じたが、美しいものへの感性は瑞々しい。失われつつある技術や伝承への哀惜はあるものの、著者らしい潔さのお陰でうるさくはない。建材や道具の類から紙、織物、仏像に至るまで、日本人は木に頼って生きてきた。だから木の性質に応じた利用法を発達させ、木ごとの細やかなイメージを形作ってきた。それらは今、緩やかに滅びつつある。新たな生き方を模索する中で、木との新たな関係を考える必要があるだろう。

2017/03/04

belle

久しぶりの白洲正子。木偏のつく「木」のお話。名前から始まり、形を愛で、人の匠の技に行きつく。年の初めに新鮮な空気を吸っているような読書。公園の椿の蕾はそろそろ開くだろうか。

2018/01/08

SAKU

 かの白洲次郎の妻である著者による日本の代表的な木を語るエッセイ?その木その木に対する思いを語る文章からは、著者の木に対する愛情が感じられる。都会で忙しく生きていると木のことなど考える余裕もないが、ふと、一息入れて読んでみて、思いを馳せることもいいのかもしれない。

2019/11/02

amanon

誤解を恐れずに言えば、本当の愛国心とは、この本で言及されている日本の豊かな自然や伝統を愛することであって、国歌や国旗を無理強いすることではないのではないか?という気にさせられる。そして、日本古来の物が失われつつあることに幾度となく憂う本書が書かれてから早二十数年の月日を経た今、更に多くの大事な物を失いながらも、そのことに何ら危惧感を持たないまま、闇雲に経済発展に血道を上げる日本の政治家に「この本を読め!!」と言いたくなる。伝統を蔑ろにする保守など、最早保守の名に値しない。なぜそんなことに気づかないのか?

2013/05/23

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