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熊野物語

熊野物語

熊野物語

作家
中上紀
出版社
平凡社
発売日
2009-07-01
ISBN
9784582834475
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熊野物語 / 感想・レビュー

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mocha

熊野に伝わる神話・伝説などを編んだもの。中上紀さんという人は気になりながらも初読み。もっとエキセントリックな文章かと思っていたら、意外と平易で読みやすい。どこまで伝承でどこから創作なのかはわからないが、プリミティブな物語の持つ力強さや『隠国』(こもりく)の奥深さが感じられた。螺旋プロジェクトと重なる所が多々あったのも興味深い。

キジネコ

永遠の奥行、群青の山嶺に雨が降る。装丁の美しさに、熊野の二文字に引き寄せられます。17編。物語の完成度や文学的な技巧などは問う意味を持たず、其処に存在する魂と去来した人々の軌跡が読者の血脈の潜みの澱と共振します。聖域と人々は其処を呼び、信仰に寄り添う生に苦悶し、死の恐れからの救済を希求する自己を見つめ、神々の声を求めて修験し、癒されていく。21世紀の未だ尚、人々を吸引してやまない熊野は特別な場所の様です。物語が「人が立つ瀬は頂点にない」と諭すバランス、私達が時を旅する永劫の過客であることを思い出させます。

2018/08/05

みねたか@

紀州熊野を舞台にした短編集。時代設定は様々。全編に森、滝、山そして海に棲まう人知を超えたものとの関わりが描かれる。また性愛描写はないのだが、女性目線での欲情の描写が官能的だ。過去の記憶をなくした女の旅を描いた「餓鬼阿弥」、滝の化身と僧侶の逢瀬を描いた「渡海」、打算、欲望にまみれた人の生とそれを超えたものをえがいた「海神山神」が特に印象に残る。

2017/06/03

daikishinkai

熊野を舞台にした、神話的世界が描かれているように思われた。とても興味深い短篇群でした。

2017/11/27

藤月はな(灯れ松明の火)

安珍と清姫のその後の話や南方熊楠らしき人物が登場する話、トルコとの交友のきっかけとなった話など熊野にまつわる民話、神話、史実などを現代に甦らせた極上の物語。民俗学に興味のある人にもおすすめします。

2009/09/18

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