結婚の奴
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「結婚の奴」のおすすめレビュー
「恋愛、向いてなかった…」恋愛感情のないゲイの夫(仮)と“偽装結婚”した能町みね子さんの「結婚への道」
『結婚の奴』(能町みね子/平凡社)
能町みね子さんが、ゲイのサムソン高橋さんと「偽装結婚」した経緯を綴ったエッセイ『結婚の奴』(平凡社)。感想を一言でいうと「これでもいいんだ」であった(余談だが、刊行直後に能町さんは『これでもいいのだ』(中央公論新社)というエッセイ集を刊行したジェーン・スーさんと対談している)。生活や仕事をたてなおすために誰かと同居したほうがいいのではないかと考えはじめた能町さん。だが、まわりの人はみんな結婚しているし、自分が恋愛や交際に不向きなことは自覚している。だったらお互い恋愛対象にならない人と形だけの結婚をしたらどうだろう、というのが事の発端だ。
「ウェブ平凡」連載時のタイトルが「結婚の追求と私的追究」であったとおり、本書は能町さん自身の結婚観や恋愛観を追究する内容にもなっている。個人的に打たれたのはこの文章。
<誰にでも恋愛を勧める世の中がそもそも間違いなのだ。(略)私はただ向いてなかっただけなのだ。うっかり人生に必須なものかと思って、何回も何回も試してしまったよ。>
ああわかる…と思った。私自身、恋愛を不要とは思っていな…
2020/2/21
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結婚の奴 / 感想・レビュー
中原れい
能町さんの本はほぼ読んでいるが、一番生々しかった。サラッと読めて気軽なのは変わってないんだけど。他人とのかかわり方は周囲からの刷り込みがあって自分で違和感をおぼえるのは難しいのかもしれない。こういう距離感の人はいるだろうと思っていたらここにいたんだ!って思ったのは…。刺さる言葉やシーンがいっぱいあったけど、気が付くとまた読んでいる。雨宮まみさんとのつきあいが特に印象深く、仮に結婚したアキラさんより通常の恋のようだった。
2020/01/04
ネギっ子gen
ゲイの男性と「結婚」と称し同居を始めた経緯を綴った私小説(らしい)。「ウェブ平凡」連載「結婚の追求と私的追究」の単行本化。題名がいいね。各章のタイトルと同じく7文字なのも。でも、それがそのぅー(と思わず書き淀むが)、冒頭から以下の記述がね。<夫(仮)の持ち家についに引っ越した日の夜中、私は水状のウンコを洩らした>。新婚の、同居初日にこの事態。それをまた直截に書くわけで。ま、およそ結婚てぇ奴は、こんなもん、との暗示かしらん。【人生を変えるような恋愛だの結婚だのは無理だが、ひとりは嫌だ】と思うのも、だよね。⇒
2021/09/16
こばまり
実際にクスクス笑いもし、パートナー氏の存在に救われる思いもするけど、一冊丸ごと「生きづらさ」についての本だった。雨宮まみ氏追悼も加寿子荘のその後も実に読ませた。文字通り取っ付いて読んでいてバス停1つ乗り過ごした。
2020/08/11
とよぽん
能町みね子さんの著書は、かなり以前に「加寿子荘」で暮らしていた頃のものを読んだ。それからラジオ番組でユニークな人だと感じつつ。今回、新刊が話題になっていたので読んでみた。後半ぐらいで、結婚の「奴」という感情が分かり始めた。恋愛や結婚、家族というものに縛られて生き辛い思いをしている人が結構いるのだと思う。能町さんは大学生の頃から色々なアプローチを試みて、その結果今のかなり満足できる状態にたどり着いたのだ。自分の内面を言語化する筆力はさすが!
2020/08/12
おかこ
○ 色んな結婚の形があるけど、「ただいま~」と「お帰り~」が言える相手がいることは幸せだなと思いました。
2020/02/08
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