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ぐっどいゔにんぐ (金曜日の本)

ぐっどいゔにんぐ (金曜日の本)

ぐっどいゔにんぐ (金曜日の本)

作家
吉田篤弘
出版社
平凡社
発売日
2020-11-20
ISBN
9784582838527
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ぐっどいゔにんぐ (金曜日の本) / 感想・レビュー

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nico

吉田さんってこんな風に物語を創っているのか。思いついた言葉と言葉を、まるでパズルのピースを合わせるかのように丁寧に合わせ無数の文章を紡いでいく。こうやって吉田さんにデザインされた物語の小さなカケラ達は、我々に物語の続きを予感させる。本の頁の上にそっと置かれた物語のカケラ達は、夜霧の中をふわりふわりと漂う不思議な夢物語にどこか似ている。理屈ではなく感覚で出来上がったそれらのカケラ達を拾いあげて、吉田さんはまた新たな「夜の物語」に仕上げていくのだろう。この中から創られるであろう新しい本を読むのがとても楽しみ。

2021/02/13

けんとまん1007

まさに、吉田篤弘さんの世界。行間、ページの余白から伝わってくるものが、とても多いし、それが嫌なテイストでないのがいい。ひたすら、穏やかな、時に静謐であり、ユーモアとウイットにニンマリしたり。種の集まり。これらが、いつか発酵して一つ一つの作品になっていくのだろう。とはいえ、すでに作品でもあるのだが。

2021/02/22

よこたん

“もし、言葉が魂を召喚することがあると信じられるなら、自分の中から、自分の意図と微妙にずれた形でゆるゆると漏れ出てくる言葉を、一行、二行と書きつらねていくよりほかない。” 思ったままに、書けたならと思う。それが叶わぬならば、せめてちりちりと頭の中で舞い上がる言葉を逃さないように書き留めておきたい。まとまった文章になる前の、大切な欠片たちを、愛おしみ包み込んだかのような一冊。今は「何コレ?」なものが、いつの日にか「あの時の、アレか」と、ほくそ笑める日を心待ちにしよう。「あるサンドイッチに関する実験」が好き。

2021/01/16

きなこ

短編集でも詩集でもない不思議な本です。ひとつのお話としてはまだ成立していない、それらの元になるほんのかけらたちを集めた本。吉田さんの頭に浮かんだ物語の断片。ちょっと SF風味だったりミステリーな予感がしたり、おなじみのアイテムがでてきたり、ここからどんな短編や長編小説が生まれるのかな、っていう「可能性」を持った数行の文章にわくわくします。吉田さんが愛おしみながら綴った欠片たちが広がったり結ばれたりしながら、新たな一冊の本が誕生していくと思うと今からすごく楽しみ!

2020/11/28

麻衣 (非表示中。しばらく自分の読んだ本だけ管理してます)

ちりちりとした呼び鈴に、受話器のむこうからきこえる夜のすきまだけを縫うような、そんな話し声に黙礼を返した。いつからか時間はその盤面をすり減らし、針を落としたところから『小規模な日曜日』という曲が絞られた音量で回り始めた。そうしてこんなことがおそらくこれから終わりまで延々と繰り返されるのだろう。塩ひとつまみほどの遠雷を差しあげたくて、ぼくがなるべく静かにふりむいたときには、彼女はすでに小雨のなかに消えかかっていた。どこかでハッと息を飲む音がきこえる。窓の外にすこし早めのハッピーエンドロールがながれていた。

2020/12/16

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