KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

次の東京オリンピックが来てしまう前に

次の東京オリンピックが来てしまう前に

次の東京オリンピックが来てしまう前に

作家
菊地成孔
出版社
平凡社
発売日
2021-01-16
ISBN
9784582838589
amazonで購入する Kindle版を購入する

次の東京オリンピックが来てしまう前に / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

Tenouji

東京は新宿におわします、都市のシャーマンこと菊地氏。挑発的なタイトルに導かれ、読了。あきらかにマルチ・ポテンシャルライトな氏の活動は、ネットと相性良しなのであるが、頑なにネット文化を拒んでいらっしゃる様子。どこか邪悪なものを感じておられるのか。私事ながら、最近、過剰流動性にプカプカ浮かぶ日本の実体経済のイメージがおりてきたのであるが、この書では、そのことを、オリンピックをして賭場、と呼んでおられるようだ。搾取の構造が、映画MATRIXからもう一回捻じれていて、確かにろくなことにはならなさそうであろう。

2021/03/07

ひばりん

こういってはなんだが、思ったより「毒にも薬にもならない」内容だった。こちらに抗体が出来てしまってるのか、あるいは菊地成孔ワクチンではどうしようもないくらい社会の病状が深刻なのか。しかし「オリンピックにいまいち乗れない」のがマスだと思っていたが、菊地氏を取り囲む広告系の人々にはその感覚がないのか、それを表明しにくい環境なのか。ごく限られた層にだけ響く内容かと思われる。

2021/02/15

massn

書籍の外部にあるSNS炎上が大状況としてある時代の書物。 本だとここまで書いていいのだという点が興味深い。 SNSが不全感を増幅させるドラッグであるという話が白眉。それは著者にも返ってきたりしてて、説得感がある。

2022/01/31

Tom

音楽に疎いので著者のことはよく知らない。タイトル買い。唯一の知ってる情報は高橋源一郎の飛ぶ教室のテーマ曲を作った人だということのみ。かなーりフリーダムな文章。スマホとSNSに対する嫌悪が面白く、本人はやってないのに詳しくて洞察が鋭い。そしておそらく的を射ている。マツコを狙った知性~は初めて見るタイプの分析で興味深かった。めちゃくちゃなことを書いているようで深いところまで物事を見ている。やっぱ何かのジャンルで一流の人は凄えなあ、という浅はかな感想。もっとこの人のことを知りたいと思った。

2021/02/21

ZANGiBØY

再読。あいかわらずのカッコを濫用した錯綜するような悪文――これはむろん賞賛である――で綴られた諧謔エッセイ。ご多分に漏れず僕もいっとき彼の著作にかぶれたクチで、文体を模倣しようとした時期もあるのだけれども、再読して模倣することの困難さとばかばかしさを再認識した。この芸風を表層的にパクっても不自然になるにきまってる、文体は文筆家それぞれに蓄積された身体性や記憶の表出物なのだから。食べものネタ、映画ネタの回が特にお気に入り。

2023/04/27

感想・レビューをもっと見る