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大江戸奇術考: 手妻・からくり・見立ての世界 (平凡社新書 83)

大江戸奇術考: 手妻・からくり・見立ての世界 (平凡社新書 83)

大江戸奇術考: 手妻・からくり・見立ての世界 (平凡社新書 83)

作家
泡坂妻夫
出版社
平凡社
発売日
2001-04-01
ISBN
9784582850833
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大江戸奇術考: 手妻・からくり・見立ての世界 (平凡社新書 83) / 感想・レビュー

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ネムル

江戸に花開いた手品、からくり、歌舞伎の仕掛けの世界。クロースアップ・マジックの技法などが既に高度に完成されていたという驚きと、また様々な奇術解説のなかにオカルトだか呪術めいた頓珍漢な出鱈目も混じっているという点に失笑した。

2014/06/08

タリホー

日本の奇術及びからくり技術の歴史を江戸時代の文献を中心にして紹介。古くは卑弥呼の時代の呪術に触れながら、奇術が大衆文化として広まった様子を書いている。本書で紹介されたトリックは現在のマジックの原点といえるようなものから実践してみないと真偽の程がわからないような眉唾モノまであり、また文章だけではなかなかイメージしにくいものもある。からくり技術は歌舞伎とも縁が深いようで、紹介された中で見てみたいと思ったものが幾つかあった。非常に面白い奇術史の概略書であった。

2016/04/22

A.OKADA

タイトル通り、泡坂妻夫が江戸時代の奇術の歴史を解説していく本。手品の技術は年々進化していくけれど、通底するミスディレクションの手法は昔から変わっていなかったりするものもあるので、現代との比較で眺めていくと面白い点が多かったです。

2023/04/19

木倉兵馬

江戸時代までの見世物の歴史を簡単に振り返る一冊。加藤段蔵の呑牛の術が案外しょっぱい方法でできるかもしれないと知ってしょんぼりしましたね……。とはいえ、内容は良かったです。当時の奇術解説の書籍には巻末に呪符が記載されているなど、江戸時代は必ずしも手品と呪術を分けていなかったことを知れたのは有益でした。トリックも手わざだけでなく魅せ方が大事というのもいい知識です。

2021/04/30

MasakiZACKY

奇術に関する日本の昔の文献を紹介しつつ、奇術の変遷を追った一冊。昔の人の発想力や想像力は本当に凄い。ほとんど魔法じゃないかっていう逸話もたくさん残っているけど、それも想像力の賜物。馬腹術や馬呑術の仕組みを見事に解明してしまう筆者もすごい。霊を呼び出す奇術をしたせいで磔刑にされたとか、当時の奇術師はたいへんだ。当時の文章をそのまま引用していたり、解説が少し粗目だったりで読みにくい面もあるけれど、それ以上に面白かった。「陰陽師が実は…」ていう話もあるので、夢を壊したくない人にはお薦めしない(笑)。

2015/03/06

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