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江戸の釣り―水辺に開いた趣味文化 (平凡社新書 179)

江戸の釣り―水辺に開いた趣味文化 (平凡社新書 179)

江戸の釣り―水辺に開いた趣味文化 (平凡社新書 179)

作家
長辻象平
出版社
平凡社
発売日
2003-04-30
ISBN
9784582851793
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江戸の釣り―水辺に開いた趣味文化 (平凡社新書 179) / 感想・レビュー

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sibasiba

遊びの釣りが日本で始まったのが江戸初期の武士たちからだという。彼らの趣味に興ずることの言い訳として釣りが武道に通ずるというのと太公望の名が利用された。仏教の影響力の衰えからという推察に得心。その流れで生類憐れみの令の釣りに対する影響が大変興味深い。武家屋敷で釣り遊びなんてあったのか、すでに釣り堀も発達しているし江戸中で釣り人ばかりに思えてくる。

2014/03/14

ようはん

江戸時代に発達した娯楽としての釣り文化に関しての詳細。江戸時代に釣り文化が生まれた背景として戦乱が無くなったのみならず、仏教権力の衰退による魚への殺生に対する抵抗感が減った事や中国産の蛾の幼虫から作っていた輸入テグスの登場といった辺りは新鮮だった。生類憐みの令による一時の暗黒時代や庄内竿で有名な庄内藩が釣りを武士の質実剛健な嗜みとしていた下りも面白い。

2020/04/18

かばんもち

庭(庭園)の池で釣りをするあたりは、やはり仏教信仰の衰えから、釣りという文化が開きだしたという考え方が道理かも。道具に凝り出すあたりは、日本人の特質でしょうか、茶の湯などの所謂「道」の世界にも見える現象です。個人的には、道具は釣るためのツールでいかに釣るかが楽しみですが、今も道具にこだわる人も沢山いますね。現在では装飾ではなく必要以上のスペックを持つ道具を求めるわけですが。

2016/10/03

washa46

江戸時代のプロアングラーみたいな殿様が編纂した釣り指南書上、中、下巻の3冊を著者が読者に読み易く紹介してくれる本。 将軍主催のトーナメントや釣具屋、船宿、釣り場案内書や釣りマニュアルなど、当時の釣りブームが面白かった。

2023/09/26

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