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社会という荒野を生きる。

社会という荒野を生きる。

社会という荒野を生きる。

作家
宮台真司
出版社
ベストセラーズ
発売日
2015-10-24
ISBN
9784584136768
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社会という荒野を生きる。 / 感想・レビュー

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かみぶくろ

相変わらずキレキレの宮台教授。複雑すぎる現代日本の諸問題を鮮やかに、ときには強引に切りまくる。わりと煽動的な物言いをするのになんとなく信頼感を持てるのは、社会学に限らない圧倒的な知識教養がベースとして分厚く横たわっているのを感じるからだろう。問題提起に終わらず、解決策を必ず示すところも好感。彼がよく言及する承認欲求をイスラム国にまで敷衍できるかはさておき、終わりなき日常を宣言してから20年、平板な混迷と劣化が深まり続けるいまだからこそ、社会学、もっと前に出てきて。

2015/11/23

呼戯人

安倍の「対米ケツ舐め路線」とかそれに付和雷同する「クソ保守」とかそのコインの裏側である「クソ左翼」とか、政治家を罵倒することばが激しくて、著者の現在の状況に対する怒りの深さを感じた。戦争法案をあんなに急いで国民の声を無視して強行採決したのは、オバマ政権のためではなく、アメリカ国防総省の予算請求の期限が迫っていたからにすぎないとか、アッと思うような情報や民主主義に対する鋭い洞察であるとかが散りばめられていて、まさに荒野をどのように生きるかを考えさせられる本だった。

2015/11/01

れぽれろ

現代社会の様々な問題の背後にある構造を指摘し、然るべき解決策が提示されている本。より重要なのは後半の章、社会-言語的-システム的な「荒野」を生きそれを円滑に維持するための動機付けは、生活世界-非言語的-非システム的な環境があってこそ得られるもので、そのためには性愛を通じた家族的環境の形成が重要であるとされ、我々が問題を合理的に処理できずにいるのは生活世界の空洞化故の動機付けの消失に問題があるのだと印象付けられます。楽観的な希望を得られる本ではありませんが、「荒野」を生きるための一助となる本だと感じます。

2015/11/01

RYOyan

ホームベースの考え方は激しく賛同!なんで人間が社会を形成してきたのかという原点に立ち戻って考えたい。やはり性愛の問題と密接に関わってくるのだなー。久々の宮台節を堪能したけど、いろんな意味で面白かった。

2017/01/22

まゆまゆ

人々の「感情の劣化」をキーワードに、時事ニュースを語る内容。グローバル化による中間層の分解で、他人に対する排外性・攻撃性が高まる社会。これがインターネットによって加速化。もはやインターネットは劣化空間として切り離され、コミュニティを「見えなく」することで人々は保全を計ろうとする。マスコミ等によって見えている社会はほんの一部分に過ぎないということをあらためて実感する。

2015/12/02

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