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私にとってオウムとは何だったのか

私にとってオウムとは何だったのか

私にとってオウムとは何だったのか

作家
早川 紀代秀
川村邦光
出版社
ポプラ社
発売日
2005-03-01
ISBN
9784591086001
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私にとってオウムとは何だったのか / 感想・レビュー

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テツ

確定死刑囚である早川紀代秀によるオウムと麻原への信仰についての回顧録。真面目で素直という美徳とされる部分は容易に他者に影響を受け侵食されていくという弱点と表裏一体なんだなあという感想。誰かに自分の全てを委ねたらどんなに楽だろうってみんな思うんだろうけれどそれはとても危険なこと。そうした罠には知性や人間性に関係なく陥ってしまう。自分で頭が痺れるまで考えること。疑い逆らう姿勢を常に維持すること。自分自身を誰かに捧げてはならない。

2017/10/03

澤水月

麻原より年上、不動産等渉外役。事件当時、「ロシアとパイプ、金髪美女と武器でウハウハ」と下世話に報じられ、私の周囲では「学生運動(民青?)上がりの強面、他信者とも教祖とも全く違うクセ者」とされ一番興味があった男の手記(学生運動は触れられず。セクトなど不明。民青説はどこから…)。イメージはかなり風評らしく「社会人生活・起業など経験」につけこまれた関西のおっさん?! 教祖の洗脳技術、狂気と妄想をこの中年がどこまで意識的に利用したか知りたかったが…若者より「疑念」折々湧いた様子は伺える(早川部のみ読了、コメへ続

2018/08/04

黒猫

オウム真理教の幹部、早川紀代秀による獄中からの手記。地下鉄サリン事件、松本サリン事件、教団内の信者殺害事件、各地で起こった住民とのトラブル、ロシアからの武器輸入等の数々の事件に加担した早川。オウムの幹部で自己と向き合い、証言した者はごく少数である。麻原は語らず、村井は殺された。マスコミ報道でなく幹部の証言で初めてオウムを知ることができる。救済のため、慈悲殺人の名の下に殺人が正当化され、殺人を躊躇う良心は修行が足りないとされた。麻原に帰依した事実は同じだが、林郁夫は無期懲役で早川は死刑。違いは何だったのか?

2018/08/13

ゆきえ

おもしろかった。これからもオウム関係の本を読んでみたい。麻原彰晃(松本智津夫)は、本当に何をしたかたったのか。謎だ。しりたくてたまらない。でもわからないなのだろななあ。

2018/10/13

gtn

著者のグル麻原観は、ヨーガの先生、ヨーガのグル、仏教のグル、ブッダと同格、絶対的帰依の対象と変遷した。それも衆院選大敗後あたりからグルに疑念が生じてきたようだが、逮捕に至るまで、ついにグルから離れることができなかった。その理由として「自ら認めた権威を否定することは、自らを否定することになったから」と述べる。その心境は特殊なものではない。戦時中の国民心理と何が異なるだろうか。

2018/05/01

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