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壁 (百年文庫)

壁 (百年文庫)

壁 (百年文庫)

作家
カミュ
サヴィニオ
安部公房
Albert Camus
Alberto Savinio
出版社
ポプラ社
発売日
2015-01-02
ISBN
9784591121641
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壁 (百年文庫) / 感想・レビュー

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まさむ♪ね

全部良かった。画家の半生を静かにたんたんと語るカミュの『ヨナ』は、冷たいけれどあたたかいなにか不思議な余韻を残していった。こちらも画家のアルゴン君が主人公で描いたものが実体化する『魔法のチョーク』は寓意に満ちた不思議世界。さすが安部公房、巧いなあ。そして、一番印象に残った『「人生」という名の家』は頭の中を掻き混ぜられるような、時間の渦に引きずり込まれるような・・・とにかく好き。作者のサヴィニオは画家ジョルジョ・デ・キリコの弟。

2015/07/14

臨床心理士 いるかくん

3人の作家の3篇の作品から成るアンソロジー。3篇とも多様な解釈が可能な作品。個人的には安部公房の「魔法のチョーク」が好み。

2014/12/10

阿呆った(旧・ことうら)

◆カミュ「ヨナ」:彼の絵の才能という『星』が日常の雑務や交友関係で見えにくくなっているのか?そしてそれもまた、幸福なのかもしれない。◆安部公房「魔法のチョーク」:自由に『窓の景色を描こう』して描けない、圧倒的な自由の前にした不安。意識が絶対的な排他性に振れると人は生きられないということか?◆サヴィニオ:「「人生」という名の家」作者は、画家キリコの弟。よく理解できなかったのだが、母の元を去り、船に乗り、その後、さっきまで人がいた痕跡のある一軒家内に侵入する話。侵入した一軒家が彼の人生そのものと言うことか?

2017/01/29

TSUBASA

安部公房『魔法のチョーク』目当てで再読(他2作も読み直してるけど)。自分の欲しいものを描けば実物化するというのは童心をくすぐるようなワクワク感があって楽しい。しかし、アルゴン君が気づいてしまったのは世界の創造すら可能であるということ。厳しいことを言えば、画家として世界を創造できなかった彼は落伍してしまった。それ故に魔法のチョークを持っても世界は創造できなかったのが、この結末を産んだのではなかろうか。

2019/11/22

TSUBASA

「自分の星」を信じて画家として名声を馳せたものの、人を拒まぬ生活から自らを見失うことになる。カミュ『ヨナ』。家財や商売道具までことごとく売った三流画家がポケットの中に見つけた一本のチョーク。それは描いたものを現実化させる魔法のチョークだった。安部公房『魔法のチョーク』。老母との生活から逃れたアニチェートが辿り着いた豪邸。謎の屋敷で彼が目にするものは。サヴィニオ『「人生」という名の家』収録。ラストが格言めいている安部公房が好き。残り二作は読みにくかったのと、報われない空しさにモヤッとした気分になった。

2015/08/03

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