みんなの少年探偵団 (ポプラ文庫 ん 1-10)
「みんなの少年探偵団 (ポプラ文庫 ん 1-10)」のおすすめレビュー
「少年探偵団」と「怪盗ルパン」。有栖川有栖、湊かなえ…錚々たる作家陣がオマージュするほどハマる理由とは?
『みんなの少年探偵団2』『みんなの怪盗ルパン』
子供時代、誰もが一度は心をときめかせる怪人二十面相や怪盗ルパン……と言いたいところだが、最近の小学生はあまりこの辺りを読まなくなっているらしい。単純に子供向けコンテンツの数が増えたせいもあるが、何だか古くさい、話が難しそう(!)という印象があるそうな。
時の移り変わりといえばそれまでだが、やっぱりもったいないなあ、とかつてときめきまくっていた子供のなれの果ては思う。この2冊に寄稿した作家の皆さんも、きっと同じ気持ちではなかろうか。
ポプラ文庫から4月3日に発売された『みんなの少年探偵団2』と『みんなの怪盗ルパン』は、江戸川乱歩の「少年探偵団」シリーズとモーリス・ルブランの「怪盗ルパン」シリーズにオマージュを捧げるアンソロジーだ。2014年に乱歩生誕120年を記念して出版された『みんなの少年探偵団』に続く2冊である。
今回も、書き手にはミステリーやジュブナイルの分野で活躍する錚々たる作家が揃った。
少年探偵団の方は有栖川有栖、歌野晶午、大崎梢、坂木司、平山夢明。 怪盗ルパンの方は小林泰三、近藤史恵、…
2018/4/21
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みんなの少年探偵団 (ポプラ文庫 ん 1-10) / 感想・レビュー
りゅう☆
双子が泥棒の祖父から学んだことは明智小五郎誕生秘話だったのか?『永遠/万城目学』、怪人二十面相、予告状、名探偵、お宝、誘拐、ピストル、爆弾と体操少女が経験した冒険譚にワクワクした『少女探偵団/湊かなえ』、吸血鬼の謎にどでかい犯罪者と明智探偵との攻防をやっぱり知りたかった『東京の探偵たち/小路幸也』、怪人二十面相がなぜ魔法の犬を使ったトリックを用いたのかが分かった時ちょっと笑えた『指数犬/向井湘吾』、いよいよ怪人二十面相引退か?彼の心の中を知ることで壮大なスケールだけど身近に感じた『解散二十面相/藤谷治』→
2018/07/16
アン
子供の頃に好きだったポプラ社の江戸川乱歩シリーズ。当時を思い起こす懐かしい絵だなと思って手にした5名の作家によるアンソロジー。万城目さんと湊さん目当てでもありました。どの作品も乱歩にオマージュを込めた作品で懐かしいようで新鮮でもあるお話で楽しめた。なかでも万城目さんと湊の作品は面白かった。いくつになっても少年探偵団と二十面相には惹かれるものがあります。改めて乱歩作品を読みなおしてみたくなりました。
2017/08/22
三代目けんこと
いまの作家先生たちも、子どもの頃、明智小五郎、小林君、少年探偵団、怪人二十面相にドキワクしながら読んでたんだろうなぁ~。図書室の本棚に、なかなか借りることが出来なかった『怪人二十面相』を見つけた時、すごい嬉しかったのを思い出した…。
2021/09/04
ままこ
懐かしさを感じさせる表紙絵。少年探偵団をモチーフにしたアンソロジー。一番印象に残ったのが奇妙で好奇心溢れる独特の雰囲気漂う万城目さん『永遠』、ワクワク感と優しい温かみを感じた湊さん『少女探偵団』、小路さんらしい展開だった『東京の探偵たち』、ちょっとしたオチがあった向井さん『指数犬』、藤谷さんの『解散二十面相』二十面相の複雑な心境の話も面白い。どの作品も怪しい雰囲気を上手く取り入れ懐かしいけど新しいオマージュ作品だった。
2017/09/05
チアモン
5人の作家の「少年探偵団」シリーズのアンソロジー。懐かしさをとても感じさせる装丁でワクワクしながら読んだ。大人になってから読むとちょっと物足りなさを感じたが面白かった。全て短編なのでサクサク読めた。
2019/12/11
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