真夜中のパン屋さん 午前5時の朝告鳥 (ポプラ文庫) (ポプラ文庫 お 7-9)
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家族の愛が負の連鎖を生むこともあれば、他人に差し伸べられた手に救われることもある『真夜中のパン屋さん』完結! 大沼紀子さんインタビュー【後編】
――恋愛体質ですぐ男のもとへ走り、そして捨てられる。そんな母を目の当たりにしてきた希美が、果たして自分が恋することを受け入れられるのか、心配だったので少しホッとしました。
大沼紀子さん(以下、大沼) 普通の恋人同士にくらべると淡白ですし、どちらかというと“親友”とか“兄妹”とか“家族”に近い関係かもしれません……(笑)。それでも彼女なりに恋愛感情にふりまわされて、戸惑っているところが書けたらいいなと……。
――その様子がかわいいなと思いました(笑)。“家族”というと、本シリーズでは希美をはじめ、血縁がもたらす業や呪縛に苦しむ人たちが多く登場しますね。テーマとして、何か強い思い入れがあるんですか。
大沼 というよりも、私自身が家族というものがなんなのかよくわかっていないから、書きたがるんじゃないかと思います。愛情が諸悪の根源……って信じているわけではないんですが(笑)。ただ、デフォルトで執着するから歪むものもあるような気がしていて。親も子も、きょうだいも、みんな別の人間なのに自分と同一化して考えてしまいがちだったり、「どうしてわかってくれないの」という…
2017/6/23
全文を読む『真夜中のパン屋さん』ついに完結! それぞれが迎えた5年後の「朝」が物語をつなぐ――大沼紀子さんインタビュー【前編】
人気シリーズ『真夜中のパン屋さん』著者の大沼紀子さん
2011年に第1巻が刊行された『真夜中のパン屋さん』、通称「まよパン」シリーズ(大沼紀子/ポプラ社)。13年には滝沢秀明、土屋太鳳、ムロツヨシなど豪華キャスト陣でドラマ化され、さらに読者層を押し広げた同作は、子どもを他人に預けて自由気ままに生きる“カッコウの母”をもつ女子高生が、深夜だけ営業する不思議なパン屋さんに居候する物語。累計140万部を突破する人気シリーズがこのたびついに完結! これを記念して、著者の大沼紀子さんにインタビューを行った。
――第1巻『午前0時のレシピ』の刊行は2011年6月。丸6年をかけての完結ですが、書き終えた今、どんなお気持ちですか?
大沼紀子さん(以下、大沼) ああ、終わったなあ、と。なんていうか、すがすがしい気持ちでいっぱいです(笑)。
――「腹違いの姉がいるからそこへ行け、家の契約も解除したから」と母から置き手紙を残された希美。訪ねた先が深夜営業のパン屋さんでした。たのみの姉・美和子は半年前に亡くなり、その夫・暮林と、パン職人の弘基とともに生活する物語。複雑な人間関…
2017/6/23
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真夜中のパン屋さん 午前5時の朝告鳥 (ポプラ文庫) (ポプラ文庫 お 7-9) / 感想・レビュー
うっちー
終わってしまった
2017/07/12
れみ
前作でもちあがった希実の父親問題やブランジェリークレバヤシの存続問題が巻末までに決着したなかでのこの完結編はそれから5年後のお話。斑目氏やソフィアさんが主人公のお話のなかに希実たちの様子が小出しにされてて詳しいことが早く知りたくてもどかしくなる。母の死を乗り越えたと思われた希実の陥った窮地に暮林や弘基や常連客たちがそれぞれに心を傾けていてそれを希実も感じている様子にぐっときた。登場人物たちが同じ場所にずっと立ち止まっているんじゃなく各々変化し前に進みながらも互いを思い合っているのが感じられて良かった。
2017/09/08
hiro
閉店時間の午前5時に合わせて、シリーズ完結と予想していたが、そのとおりになった。書店で平積みされていたのを見つけて即購入し読んだのは6年前だった。当初は托卵された女子高生希実はどうなるか心配でひやひやしていたが、その希実も大学を卒業だ。変態斑目氏は結婚して子供がいて、ソフィアにもパートナーがいる。そして希実にも恋人が。紆余曲折があったが、ハッピーエンドを迎えることができてよかった。いつも読み終えると、登場したパンを食べたくなるが、「フルーツサンド」を買って出張中のバスのなかで食べたのを思い出した。
2017/08/15
ミミネコ
まよパン最終巻に出演者総出演。大人っぽくなったこだまにビックリ!ソフィアさんと対等に話してる!そして弘基と希実、お付き合い始めたんだね。カラ元気で誤魔化したつもりの希実に「ほおっておけるか」と飛行機のチケットを取り直してくれた弘基にキュン。お幸せに♡暮林さんも新たに手を差し伸べたくなる男の子を発見した模様。新たにブランジェリークレバヤシの仲間になるのかな?なんかまだまだこれからのブランジェリークレバヤシの物語を読みたいです。
2017/07/23
山本真一郎
読了。シリーズ6冊目にして完結。それなりに長い事続いてきたシリーズだと思うので、完結となれば多少なりとも感慨がある。とは言え今作を読んでみて何となく蛇足、と言うと言い過ぎかもしれないが近いイメージを思い浮かべたのは否定出来ない。シリーズに通底している様々な空気感は些かも揺らいでいないにも関わらず。本編が続くかと思っていたのに完全な番外編の様で、最初からそう割り切って読めば良かったかもしれない。登場人物揃っての大団円というところか。シリーズを再読する事は恐らくないだろうが、完結まで読めてホッと出来たと思う。
2017/08/01
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