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ミナトホテルの裏庭には (ポプラ文庫 て 3-2)

ミナトホテルの裏庭には (ポプラ文庫 て 3-2)

ミナトホテルの裏庭には (ポプラ文庫 て 3-2)

作家
寺地はるな
出版社
ポプラ社
発売日
2018-02-02
ISBN
9784591158258
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ミナトホテルの裏庭には (ポプラ文庫 て 3-2) / 感想・レビュー

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しんごろ

いやあ、物語自体は良かったです。良かったんだけど、うーん、主人公の芯輔(しんのすけ)が馴染まないというか、あわないというかね。まあ、それを差し引いても良かったです。それぞれに悩み、過去、葛藤、不安といういろいろなものを抱えてるにもかかわらず、少しでも前向きに向かう人間模様が良かったです。陽子さん達の仲間意識、絆は、この世代だからこそ深いのかな。羨ましいですね。現実を生き抜くための何か生きるヒントをくれました。

2018/09/17

ショースケ

2016年の寺地さんの作品。『面白かった!』に尽きる。小気味いい文体で、最初から物語に引き込まれる。冒頭「君は痛みを知っているか。痛みのなんたるかを知っているか」から始まり、ん?と読み進めるとなんと!笑ってしまった。祖父と住んでる芯は祖父の昔の友人である陽子さんが経営してたミナトホテルの庭の鍵を探して来て欲しいと頼まれる。そこにいたのはなんとも掴み所のない湊篤彦。ミナトホテルには訳ありの客だけが来る。鍵探しに加えてホテルから逃げた猫探し、ロビーの手伝いまでどさくさに頼まれる。人の優しさ強さを感じる良作❗️

2023/03/05

hiace9000

2016年発刊、デビュー2作目とのこと。既に“人描き“の巧さを感じてしまうのです。当時から「普通」という感覚の中に潜んでいる違和感や、「いい子だから」という褒め言葉がかけてしまう呪い、また「〜しなくてはいけない」に縛られてしまう生き辛さを織り込み描く作風は生まれつつあったのですね。このところの寺地作品は、私、軒並み読破してるつもりでして、近著では「抉る鋭さ」が増しながらも、「癒す温もり」も増し増しで、読後の心地良さは抜群!の大好きな作家さんです。本作、不器用に生きる愛すべきすべての人々へのエールなのです。

2023/04/09

fwhd8325

心温まる作品ですが、陰と陽をくっきりと描いている作品だと感じました。それは、ここ最近、寺地さんのファンになった私には、今に続く傾向の作品だと感じました。ああ、やっぱり好きなんだなとあらためて実感を強くした作品でした。

2020/07/29

エドワード

ある町に、大正末期に建てられたミナトホテルがある。現在の経営者の湊篤彦、彼の友人・木山芯之輔、その祖父や仲間たち、芯之輔の同僚・花岡月子ら、多世代の人々の交流を描く。今は亡き篤彦の母・陽子が持っていた、裏庭の鍵探し。DV夫から逃げて来た桐子。古いホテルが今もあるのは、必要とする人を皆受け入れる優しさだ。祖父たちの<我が儘を言い合い、聞き合う>互助会がいい。何故、裏庭の鍵を探さねばならぬのか、陽子の生前へ遡る第二話。「咲くのは花だけではない」「魔法なんてここにはない」などの副題の意味が深く、これまた優しい。

2018/11/07

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