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夏空白花

夏空白花

夏空白花

作家
須賀しのぶ
出版社
ポプラ社
発売日
2018-07-25
ISBN
9784591159521
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夏の甲子園に存在する“空白の4年間”――高校野球に殺された男による戦後の高校野球復活劇!

 今年も始まった夏の甲子園(正式名称は全国高等学校野球選手権大会)。高校球児の熱き想いがほとばしる夏の風物詩、今年は第100回という記念すべき節目を迎える。だが、第1回大会が行われたのは1915年。実は高校野球ファンでも知らない人は多い、空白の4年間が存在する。その歴史の謎を解き明かす、男たちの熱き青春群像を描いたのが小説『夏空白花』(ポプラ社)だ。著者の須賀しのぶさんにお話をうかがった。

敗戦直後だからこそ、高校野球を復活させる意義があった

――1941年の甲子園は、太平洋戦争のために地方大会途中で中止。敗戦後の1946年に復活させたのが、朝日新聞の記者たちだったなんて、知らなかったので驚きました。

須賀しのぶ氏(以下、須賀) そうですよね。朝日新聞の、甲子園担当の記者さんでさえ知らない方もいらっしゃいますから。でも、戦後の混乱が続くなかで高校野球を復活させるって、よく考えたらすごいことだったと思うんです。作中にも書いていますけど、日々の食べるものにも困っているのに、そんなことしている場合か、って声のほうが大半だったでしょうし。

――震災後、何かにつけ…

2018/8/18

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夏空白花 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

ナイスネイチャ

図書館本。高校野球100回大会が行われた今年。その前身である中等野球大会の再建に尽力を尽くす物語。アメリカとの野球観の違い、戦後間もない日本の惨状など考えさせられる内容も。最後のアメリカとの試合は感動的。

2018/10/06

utinopoti27

見渡す限りの焼け野原、生きる糧も未来の希望も何もない状態から、わずか1年で奇跡の復活を果たした甲子園大会の裏には、純粋に野球を愛する男たちがいた・・。本作は、朝日新聞記者・神住の、高校野球復活に賭けた戦いを、切々と綴るヒューマンドラマだ。史実をベースにしながら、フィクションを織り交ぜて展開するストーリーは、日米のベースボール感の違いを根底に置きつつも、国境を越えた魂の交流を、熱く爽やかに唄い上げる。抜けるような青空の下、緑の芝に躍動する白花たち。作者の巧みな筆さばきで、当時の情景が色鮮やかに蘇る感動作。

2019/09/25

fwhd8325

高校野球は、不思議な力を持っているのかもしれない。躍動する若者たちに、自分自身を投影したり重ねてみたり。そして、憧れや勇気を与えてくれる。フィクションでありながらも多くは史実に基づいたストーリーです。沢村や景浦、あまり知られていないかもしれないけれど、嶋清一さん、真田重蔵さんの名前も登場します。そこにあったと思わせてくれる強い説得力を持った物語です。表紙のようなどこまでも青い空が目に浮かびます。

2019/10/11

takaC

「最高傑作にして到達点」との評価もあながち大げさではないと思うが、「長過ぎ」とも感じた。

2018/11/03

修一郎

今年の第100回高校野球大会は面白かった。高校野球は戦争で4年間中断したものの終戦の次の年には復活していたことを初めて知った。高校野球の復活によって戦争で疲弊した若者の活力を取り戻すのだとGHQを説得し,職業野球や大学野球と比べると高校野球の意義が理解できないGHQを説得したのは大阪朝日新聞の記者たちだ。やるじゃん朝日新聞。須賀しのぶさんなので,当然戦争モノだと思って読み始めたらアツい高校野球復活の物語でした。観客席の出入り口から見たグラウンドは夏空に映える白花,素敵なタイトルだ。

2018/09/20

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