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神さまの貨物

神さまの貨物

神さまの貨物

作家
Jean‐ClaudeGrumberg
ジャン=クロードグランベール
河野万里子
出版社
ポプラ社
発売日
2020-10-07
ISBN
9784591166635
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神さまの貨物 / 感想・レビュー

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starbro

2021年本屋大賞翻訳小説部門第2位ということで読みました。タイトルと貧しい木こりが登場するので、御伽噺か童話かと思いきや、ユダヤ人強制収容所、ホロコーストの時代の哀しくも美しい愛に溢れた小品、翻訳小説部門第2位も納得です。 https://www.poplar.co.jp/book/search/result/archive/8008283.html

2021/04/24

ちょろこ

愛、の一冊。この物語の根底にあるのは迫害、戦争という悲惨さ。その中で流れる小さな命、愛に救われた。時は1943年。用済みのしるしをつけられた"荷物"を乗せた列車が絶望という名の終着駅へ走る。その列車から投げ出された、一縷の希望を託した赤いショールの包み。希望が奪われ絶望の中でも愛だけは容易には喪われない、喪わせないその強さ。そしてその愛を知った姿、繋げようとする姿と言葉に逐一涙が込み上げた。神さまの人への最初の贈り物とは、愛なのかも。それを喪わず温めどう繋げていくか…その大切さを感じた、力強さ溢れる物語。

2020/12/08

ケンイチミズバ

子供が欲しくて欲しくて神様にお願いした木こりの妻がいました。雪の森を貫く鉄道を列車が走るたびに何かメモのようなものが投げ捨てられます。しかし、その日、鉄格子のはまった窓から投げられたのは高価な織物に包まれた赤ちゃんでした。都市で狩られた神殺しの民、強欲な守銭奴たちは家畜用の貨車で最終目的地まで運ばれます。その日は老人・病人・子供・体の不自由な人たちばかりが乗っていました。ふと気づいたのです。いらない人しかこの貨車にはいない。鉄格子の間をすり抜けることができるのは赤ちゃんしかいません。父親は決断しました。

2020/10/13

seacalf

思うところがあり、木こりのおかみさんの気持ちが知りたくて手に取った。装画は大好きなまめふくさん。大きめの文字におとぎ話的な導入。とても読みやすいが、ずしんとくる内容。今回は突き刺さる凄惨な真実よりも子への愛情に注目。今は子供がいない自分にもいつか、この貧しい木こりのおかみさんが起こした行動のような無償の愛が芽生えるのだろうか、主人公の彼や木こりのような感情を持つことが出来るのだろうかと自問自答を繰り返しながら読んだ。2022年にはアニメ映画化されるという。見たい場面が沢山あるので楽しみだ。

2021/02/08

ちゃちゃ

おとぎ話のように「むかしむかし…」で語り始められる本作。悲惨な歴史的事実をやわらかく包み込むかのような語り口だ。第二次世界大戦下におけるナチスによるユダヤ人虐殺。人が人として扱われず貨物のように列車に乗せられ、自由や尊厳を奪われた時代。雪原を走る列車から放り投げられた赤ん坊は、貧しいきこりの妻にとって、まさに神さまからの贈りものだった…。絶望の中の希望の光。かけがえのない命を守り繋ないでいった人たちの姿を描き、恐怖と狂気の横行する世にあって、逆に子どもたちに注がれる愛と信頼の尊さに光を当てた作品だ。

2021/05/05

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