まるみちゃんとうさぎくん
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ある日突然、外に出ると体が変化してしまうようになった夕日町。元に戻る方法が見つからず、外出禁止になった町で、背中に翼のはえた小学4年生のまるみちゃんと、透明人間になった同い年のうさぎくんは、ビデオ電話で仲良くなるが……。『おもろい以外はいらんねん』は織田作之助賞の候補作にもなった大前粟生さんが、コロナ禍で執筆した初の児童文学『まるみちゃんとうさぎくん』(ポプラ社)がこのたび刊行。お話をうかがった。
(取材・文=立花もも 撮影=下林彩子)
――学校は休校、仕事はすべてリモートワークになった本作の世界観は、現実の私たちに重なりますね。
『まるみちゃんとうさぎくん』(大前粟生/ポプラ社)
大前粟生(以下、大前さん):この話を書き始めたのがまさに緊急事態宣言の発令された2020年の4月ごろだったんですよ。フィクションとはいえ、世の中が大変なことになっている現状をまったく無視するのも変ですし、かといって取り入れすぎるのもどうかなあ、と考えた末に生まれた設定です。あと、今回は児童書ということで、子どもに向けて書くわけですけど、僕自身の幼少期をふりかえったとき、…
2022/3/30
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まるみちゃんとうさぎくん / 感想・レビュー
dolce vita
コロナ禍の社会の様子をファンタジックに仕上げたようなお話。外に出たら自分に不思議がふりかかり、どんな不思議が起こるかは人それぞれで、元に戻る方法は不明。外に出なかったために不思議が起こらない人。一方で手からバナナが生えたり透明人間になったり翼が生えたり。今までと同じように暮らせなくても私は私。今までと同じように過ごすのも私。姿の変化と心の変化、不思議で面白いお話。#NetGalleyJP
2022/02/14
入江
ラジオドラマで聞いて本を購入。コロナ禍の状況に対して書かれた内容だと思いますが、人類が抱える問題が集約されているように感じました。文体も可愛らしくて、面白いです。
2023/01/28
コンチャン
ある日を境に、外に出ると体に異変が起こるという現象が起き始めた町を舞台にした子どもたちの物語です。異変といっても、翼が生えたり、透明人間になったり、口から火が出たりなど、症状はバラバラ。著者の新作はファンタジー色あふれる児童文学でした。本当に多彩な作品を作り続けているので、感心しました。
2022/06/18
昼夜
ある日突然、屋外に出ると身体に異変が起きた。その異変は人それぞれで一度なると元に戻る方法は見つからない。その為、外に出ることを禁止された町のお話。身体の異変はなる人とならない人がいるみたいだけど、ならなかった子の話は1人しか出てこなかったし「普通とは何か、特別とは何か、自分とは何か」と問いかけてる割にさらっと終わってしまったのでもっと読みたかったです。例えばうさぎくんのお兄さんのような大人の視点やこの町の外ではどうなっているのかもあった方がよかったです。
2022/03/03
spatz
ある日を境にそとにでると体が変化するようになっちゃった。手がドラゴンになったり、背中に翼がはえたり、なんでもありのみんなぐちゃぐちゃ。奇想天外な世界の中の、2人の子ども。この二年間の異様な出来事、それが、いつのまにか常態と化していたり。いや、もとにもどれる?もどれない?もどりたいの?もどりたくないの?コロナ禍を描いたと簡単にくくれない。不思議なお話だった。解釈の仕方はたくさんありそう、そのひとなりの受け止め方がたくさんできそう。板垣巴留さん売れっ子の漫画家さんなんですね。#NetGalleyJP
2022/02/22
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