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ペリリュー ―楽園のゲルニカ― 11 (ヤングアニマルコミックス)

ペリリュー ―楽園のゲルニカ― 11 (ヤングアニマルコミックス)

ペリリュー ―楽園のゲルニカ― 11 (ヤングアニマルコミックス)

作家
武田一義
平塚柾緒(太平洋戦争研究会)
出版社
白泉社
発売日
2021-07-29
ISBN
9784592163657
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ペリリュー ―楽園のゲルニカ― 11 (ヤングアニマルコミックス) / 感想・レビュー

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最終巻。吉敷くんがずっと気になったまま読み進めました。意外な人が驚きの場所に生き残って後に再会したり、行き場のない高木くんが田丸食堂を継いだり、田丸がペリリューに戻り遺骨収拾したり漫画家になったり。ペリリューの慰霊塔は戦った方々や遺族の方が長い年月かけて遺骨収拾し探し建立されたもので、日本に戻ることが叶わなかった先人、遺骨も見つからない2千人の先人の方々を思い私も手を合わせに行きたくなりました。他の本でも読んだことがあるので吉敷くんの最期は多分リアルにああいうことなんだろうと思います。アニメ化楽しみです。

2021/08/04

ゆいまある

日本に帰った田丸はそれぞれの遺族を訪ね歩くうち、吉敷くんの妹と結婚。吉敷くんそっくりの孫が産まれる。孫たちは田丸達の物語を漫画にしようとする。戦争があったことを忘れたい人々。自分が人を殺したことを子供に話したくない。そうだろうな。あまりにも時代も価値観も変わっていく。ペリリューには今も遺骨が眠る。でもそれを言えば東京にも空襲で亡くなった10万人の遺骨がまだあると。ペリリュー島、そんな遠くないところです(私の感覚では)。また行こう。

2024/03/10

venturingbeyond

戦後を描くエピローグの最終巻。復員、遺族を訪ねる旅、そしてペリリュー島への慰霊・鎮魂の再訪。漫画化の背景を描きながら、経験を風化させないことの意義や戦争体験を語らない、あるいは語れない人たちの思いにも触れるなど、盛り沢山のテーマについて考えさせられる構成になっています。年始めに相応しいものではないかもしれませんが、広く読まれるべき傑作です。充実の通読でした。

2022/01/05

かさお

日本に帰ってきてから、この漫画が出来るまでのお話。ほんの75年前の事なのだ。人を合法的に殺したり、嘘をつき、盗みを働き、誰もが生きる為にその日の事しか考えられなかった。生き残った者もまた地獄。それでも「誰もが皆辛かった」と、戦地に行った人にも見送った人にも等しく言える田丸さんの人柄に心打たれる。その優しさは、この作品に息づいている。凄惨な戦場でありながら、どこかにいつも人間らしさを感じられた従来に無い素晴らしい作品だと思う。吉敷君はあの海に今でも眠っているのだろうか。どうか安らかに眠っていてほしい。

2021/09/13

みやしん

生き残った人達のそれぞれ。体験を安易に創作に利用されたくない旨も、また本作に流れるテーマの一つでもあるのだろう。そして体験談があるからこそ一端を知ることができるのも事実。もう一度、いや何度でも読み返そう。

2021/08/21

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