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日のあたる白い壁

日のあたる白い壁

日のあたる白い壁

作家
江國香織
出版社
白泉社
発売日
2001-07-01
ISBN
9784592731849
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日のあたる白い壁 / 感想・レビュー

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ちなぽむ and ぽむの助 @ 休止中

江國さんの好きな絵が、コメントとともに紹介されているんだけれど、この人の感性は本当に、強くて脆くて柳の木のように揺るぎない。 「たとえばオレンジの絵をみてああいいなあと思う一瞬に、そういう、こぼれおちた何かとすれちがえるような気がする。/結局のところ、一瞬以上の真実なんて、あるはずもないのだ」とか「説明された物語よりも説明されない物語の方が/単純に完璧だ」とか、こういうことをさらっと言っちゃうところがたまらなく好き。感受性豊かに生きていたい。自分の中のことばと、柔らかいものものたちに大切に向き合いたい、→

2019/02/12

ちなぽむ and ぽむの助 @ 休止中

日のあたる白い壁、というタイトルはおそらく美術館のことなのかなと思うのだけれど、今日はとてもお日さまが明るくて、日のあたる白い壁に包まれて秋の高い空を見あげながらこの本を読んだ。これ以上ないぐらい至福の休日。 江國さんに美術館を案内してもらったら、どうしようもなく美術展に行きたくなってしまって困ってます。今やっている個展を調べてみたけどあまり心惹かれるものがない。とりあえず画集やら買ってみようかしら。

2020/10/25

きりこ

それが全部自分の感情だと言い切り、タイトルに選んだホッパーの絵は江國さんの心を映しているようで、確かに光というものは潜在的な安心感を与えるものだと思いました。絵画に対する価値感というのはテクニックや芸術性と言った理屈ではなく、観る人それぞれの感性なのだなぁとあらためて実感。心の中に自分だけのお気に入りの絵を持ちたい、そう思わせる一冊でした。唯一対面した画家バルテュスとの交流に頁を割いているのが嬉しい。バルテュスはとても優しい絵を描く方だと思いました。

2013/10/26

ちはや@灯れ松明の火

好き、一言にしてしまえばそれだけの感情に、なんてふさわしい名前をつけるんだろう。ポケットに入れて持ち歩きたいドラクロワの花、体の奥がなつかしさでざわめくホッパーの部屋、昔持っていたくまのぬいぐるみに似たワイエスの窓辺、体液にしっくりくるオキーフの桃。あなたがふれた記憶をたどり、わたしはその旅路を追う。雪景色のまばゆさ、凛としたちいさな背中の孤独、すいかみたいな水彩のざくろ、うつくしいと感じた刹那を。絵は自分の目で見て、自分の言葉で語るもの、だけど、あなたが好きだと思ったものを、もっともっと知りたくなる。

2013/08/21

アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯

国内外の画家が描いた絵とその絵にまつわる江國香織さんのエッセイ集。「この中で好きな絵を一枚もらえるとしたらどれがいい?」(ただし、絶対に、今、自分が住んでいる家に飾らなければいけないという条件で)というのが面白い見方だと印象に残った。江國さんは、そう思って見ると欲しい絵は無いと書いている。今度、絵を見に行く機会があれば、そのつもりで見てみよう。

2016/01/14

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