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ラブレター (MOEのえほん)

ラブレター (MOEのえほん)

ラブレター (MOEのえほん)

作家
ヒグチユウコ
出版社
白泉社
発売日
2019-11-01
ISBN
9784592762614
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ジャンル

「ラブレター (MOEのえほん)」のおすすめレビュー

〈ラブレターを かいてみようと おもいます。〉ヒグチユウコが愛おしく想うものたちへのラブレターをまとめた幻想的な最新絵本

『ラブレター』(ヒグチユウコ/白泉社)

〈ラブレターを かいてみようと おもいます。〉という一文からはじまるヒグチユウコさんの最新絵本『ラブレター』(白泉社)。深紅のページを植物の額縁がかこみ、おずおずと何かを言いたげな(あるいは簡単には言わないという決意を秘めた)様子の少女が顔をのぞかせている。その見開きだけでぐっと心をつかまれ、言葉をもう一度なぞる。ラブレターをかいてみようと思います。最後にラブレターを書いたのは、書かずにおれない衝動にかられたのは、いったいいつのことだっただろう。

 あるとき友人が言った。大切なものほど小さな箱にしまって胸の奥に誰にも見せず秘めておきたい。その想いを言葉にすることも書にしたためることもあるけれど、相手に伝わらなくたって、読まれなくたって別にいい。ただ伝えたいと思った、その瞬間こそが大事なのだから、と。この絵本にも同じことが書いてあった。

とどかなくても いいんです。 とどかなくても いとしい 気持ちは なくなったりしませんから。

 いいなあ、と思う。なんて美しいんだろう。「好き」は報われてこそ成就する、というのもひ…

2019/11/9

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 人気画家・ヒグチユウコさんが描く個性豊かな猫たちの繊細で上品な絵と物語は、大人も満足できる贅沢さがある。8月3日(火)に発売された最新作『ファッションマジック』(白泉社)は、そんな“ヒグチさんの猫たち”をぱらぱらめくって、自由自在に好みの表情とファッションにカスタマイズできるという仕掛け絵本。ここで、これまでのヒグチ作品をまとめてご紹介! あらためてその魅力に触れてみてほしい。

2021/8/3

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ラブレター (MOEのえほん) / 感想・レビュー

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starbro

ヒグチ ユウコは、新作をコンスタントに読んでいる絵本作家です。本書を訪ねて3軒書店を梯子してようやく読めました。本書は、極端に小さいので、書店で見つけるのも一苦労です。1冊で一つの物語と思いきや、8篇のショートストーリーでした。オススメは表題作の『ラブレター♡』です。ヒグチ ユウコファンには垂涎のコレクターズアイテムです。 https://www.jiji.com/jc/article?k=000000066.000046848&g=prt

2019/11/04

旅するランナー

ヒグチユウコワールドを堪能できちゃう、キュートでちっちゃい絵本。そばにそっと置いとくだけで、幸せな気分になれるわ。ほら、もう寂しくなんかないよね。この本には不思議な魅力が一杯。みんな夢中よ。

2020/01/25

MI

セカイイチのネコを描いたヒグチユウコさんの絵本。ニャンコにまた会えた。好きな人に何を書こう。ネコや飼い主それぞれの思いをステキな絵で紡いでいく。

2024/02/17

あも

文庫本ぐらいの大きさで、手のひらにすっぽりと収まるかわいい絵本。散歩中にふっと心に浮かんだ言の葉から想起した絵を並べたような1冊。まぁ、つまりストーリー性はほぼないのだが。それでも別にいいやと思わされるのはやはりヒグチユウコの絵の力あってこそ。魂宿る細部まで精緻に描き込まれた愛らしくて奇妙で少しの怖さを内包した美しさ。好きも嫌いも愛してるも、直截な言葉を使わなくたって、伝わる思いもあるんだな。たくさんの深く重く面白い物語を読んできた年の最後の一日に。言葉を超えた1冊をそっと抱いて年明けの瞬間を待っている。

2019/12/31

鱒子

図書館本。8つの小さなラブレター。グロテスクで愛らしい、それでいて心優しいヒグチユウコワールドに魅了されます。ーーうちの犬も毎日わたしを観察するのが仕事です。

2020/01/16

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