火狩りの王〈一〉 春ノ火
「火狩りの王〈一〉 春ノ火」のおすすめレビュー
「今月のプラチナ本」は、日向理恵子(イラスト:山田章博)『火狩りの王 〈一〉春ノ火』
『火狩りの王 〈一〉春ノ火』
●あらすじ● 舞台は人類最終戦争後の世界。人間は、自然の火が近くで発生すると自らも内側から発火してしまうという〈人体発火病原体〉に侵され、火に怯えながら細々と暮らしていた。この世界で人が安全に使用できる火は、黒い森に住む炎魔を倒すことによって得られるものだけである。そんな中、火を手に入れることを生業とする〈火狩り〉たちの中で密かにささやかれる噂があった……。 ひなた・りえこ●児童文学作家、日本児童文学者協会会員。主な作品に「雨ふる本屋」シリーズ(童心社)、『日曜日の王国』(PHP研究所)などがある。本シリーズ第二作「影ノ火」は2019年春に、第三作「星ノ火」は同年秋に刊行予定。 やまだ・あきひろ●マンガ家、イラストレーター。京都精華大学マンガ学部客員教授。主なマンガに『ロードス島戦記~ファリスの聖女~』(水野良:原作、KADOKAWA)、主な挿絵に「十二国記」シリーズ(小野不由美:著、新潮社)などがある。
日向理恵子:著 山田章博:絵ほるぷ出版 1600円(税別) 写真=首藤幹夫
編集部寸評
暗闇に光…
2019/2/6
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火狩りの王〈一〉 春ノ火 / 感想・レビュー
ままこ
人類最終戦争後、人が天然の火に近づくと人体発火する体質に変えられてしまった。児童書だけど意外とヘビーなファンタジーで山田さんのイラストイメージとも合っている。世界観もしっかりしてるのでこれからの展開が楽しみ。
2019/06/15
mocha
生活を支える火が、炎魔を狩ることでしか手に入らなくなった世界。首都を目指して危険な旅をする少女と、意に反して武器作りの研究をする少年を軸に描かれる。黒い森と灰色の首都を背景に、荒ぶる炎、閃く雷火が映像として浮かんでくる。上橋菜穂子さんにスチームパンクを混ぜたような面白さ。心理描写を火に例える辺りの徹底ぶりも好きだ。ちょっと人が死にすぎるけど。
2019/10/18
☆よいこ
児童書、YA。ディストピア小説。人類最終戦争後の世界で、人間は人体発火病原体に侵されている。火が近くにあると焼け死んでしまうのだ。長寿で過去の技術を持つ神族が人を支配している。大地は腐敗する森に覆われ、炎魔(えんま)が襲ってくる。「火狩り」と呼ばれる狩人だけが炎魔を殺し、その血から火を手に入れることができる。神族の結界で守られた村で細々と生きる村人は、献上物と炎魔の火を交換して生きている。灯子(とうこ)は自分を庇って死んだ火狩りの遺品を、首都に届けるために旅に出た▽世界観は魅力的だけど暗くて残酷
2022/11/20
本詠み人
久々に読み進む手が止められなくなる作品と出会った!児童書だから少し躊躇ったけれど、十二国記シリーズの山田章博さんの表紙だったから最初から期待度MAX⤴︎⤴期待を裏切らない作品だった。十二国記シリーズや上橋菜穂子さんの作品、図書館の魔女が刺さる方には是非手にとってほしい!!続編が楽しみすぎる🎶
2023/01/06
ゆみねこ
日向理恵子さん、初読み。面白いです!人類最終戦争後の世界、大地は黒い森に覆われ、結界に守られた土地で細々と暮らしている。火を自由に扱えなくなった未来の人類。壮大なファンタジーはまだ序章、続編を楽しみに待ちます。
2019/06/01
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