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すべての新聞は「偏って」いる ホンネと数字のメディア論

すべての新聞は「偏って」いる ホンネと数字のメディア論

すべての新聞は「偏って」いる ホンネと数字のメディア論

作家
荻上チキ
出版社
扶桑社
発売日
2017-12-09
ISBN
9784594078706
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「すべての新聞は「偏って」いる ホンネと数字のメディア論」のおすすめレビュー

新聞は本当のことを伝えているのか? 「安全保障関連法の改正」「原発再稼働」の社説の見出しを比較して分かったこと

『すべての新聞は「偏って」いる ホンネと数字のメディア論』(荻上チキ/扶桑社)

 新聞には「信用」や「信頼」というイメージがある。その理由を探ってみれば「正確に」「ありのまま」「公平中立な立場で」情報を伝えるメディアであると思われているからだろう。ところが、実はそうではない。新聞に限らずで、仮にこの世に「真実そのもの」があったとして、それをそのまま正確に伝えることのできるメディアは存在しない。

 すべてのメディアにはバイアスがある=すべてのメディアが「偏っている」という前提のもと、それがいかなる傾向や度合いに「偏っている」のかを適切に知ろうと試みたのが本書『すべての新聞は「偏って」いる ホンネと数字のメディア論』(荻上チキ/扶桑社)である。

 タイトルの通り、本書は新聞を例にメディアの「偏り」を明らかにしようとしたものである。対象は全国紙の主要5紙、読売、朝日、毎日、日経、産経だ。なるほど、それぞれキャラが立っている。日本ABC協会レポートに、各社が自社のスタンスについて寄せた特徴的なフレーズを抜き出すとこうなる。

読売新聞「真実を追求する公正な報道…

2018/1/29

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すべての新聞は「偏って」いる ホンネと数字のメディア論 / 感想・レビュー

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おさむ

週刊SPAの連載がベース。荻上チキの厳しい批評眼が冴える。各新聞のデータ分析もあり、それぞれの特徴がよくわかるつくりになっている。個人的に面白かったのは、各紙の書評についてまとめた章。わたしは本を選ぶ際の目安にしており、二紙以上がとりあげている本は苦手な分野でも読むよう心がけている。書評面は開かれている印象があったが、まさにその通りの説明だった。ウェブ言論の危うさやデモをポスト社会運動と捉える考え方なども刺激になった。なかなかありそうでなかった本でした。

2017/12/15

こも 零細企業営業

月金のsession22をほぼ毎日聴いている身としては、いつ書いてるの?と思ってしまう。 アンケートの取り方を書いてあり、知らない事が多くあった。新聞社とTV局の問題クロスオーナーシップも書いてある。でも、あくまでも国内だけなのが不満だけど仕方ないのかな? だって忙しでしょ身体壊されるより遥かに良いわ。 ただ言えてる事は、日本の5大新聞、在京テレビは基本的に発酵してる。総理大臣と偉い人が食事をしちゃうなんてね。。論外だろう。

2020/01/22

hk

日本の5大新聞社は異口同音「弊社の新聞を購読しているボリュームゾーンは高所得者層」と陰に日向に広報している。本書ではその理由を「このアピールは読者へ訴えているのではない。購買力のある高所得者が購読しており広告効果が強いというスポンサーへの秋波だ」と分析。その上で「新聞は生活必需品だから」と消費税軽減税率を求める新聞社連合にたいし、それは高所得者層が購買層であるならば通らない理屈なのではと批判している。 ワタシはここらの議論から広告に依存している新聞という媒体ないし業界全体の偏りと限界を改めて痛感した。

2018/05/11

matsu04

「すべての新聞は偏っている」って、当たり前と言えばまあ当たり前のことなんだけれど、いろいろなテーマ別に全国紙5紙の記事を並べてみると、予想どおりの結果とは言え面白い。「『どうせ朝日だろう』『また産経だろう』で済ませてしまうと、良質な情報をも読み流してしまうことにもなりかねない」との著者の主張にも頷ける。また、各社の世論調査方法の差異や書評記事についての解説も興味深い。

2018/06/11

かふ

5大紙(読売、朝日、毎日、産経、日経)のそれぞれの特徴と政治に対するスタンスをデーターによってわかりやすく解説。取り立てて目新しい主張はないけど、改めて産経は「対朝日(かまってちゃん)」なんだなと思った。産経新聞は1992年9月以降のデーターしかデジタル化してないのは、過去を詮索されと困るから?それぞれの新聞が選ぶ有識者というのもだいたい予測はつくが、この本の著者である荻上チキさんは朝日が多いから「偏っている」と言われるかもしれないな。そういう本だからいいのか。

2018/03/19

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