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ザ・ボーダー 下 (ハーパーBOOKS)

ザ・ボーダー 下 (ハーパーBOOKS)

ザ・ボーダー 下 (ハーパーBOOKS)

作家
ドン・ウィンズロウ
田口俊樹
出版社
ハーパーコリンズ・ ジャパン
発売日
2019-07-17
ISBN
9784596541192
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あらすじ

『犬の力』『ザ・カルテル』
40年に及ぶ血と暴力の連鎖が行き着く先は――!?
クライムサーガの金字塔、ついに完結!

やられた、それも完膚なきまで。これ以上、熱く訴えかけてくるエンタテイメントがあっただろうか。
――スティーヴン・キング

歴史に残るクライムフィクション。
――BOOKLIST

メキシコでは再び恐怖が街を支配していた。
熾烈を極める抗争、凄惨さを競ってSNSで拡散する虐殺映像。
終わりなき血と暴力の連鎖に、ケラーは米国国内からカルテルへの
金の流れを断つべく、囮捜査官を潜入させる。
やがて見えてきたのは、アメリカ政財界とメキシコの巨額ドラッグ
マネーが絡む腐敗の構造だった。大統領をも敵にまわしたケラーが
最後に下す決断とは――。解説・杉江松恋

「ザ・ボーダー 下 (ハーパーBOOKS)」のおすすめレビュー

メキシコ麻薬戦争を描く、ドン・ウィンズロウ畢生の三部作『ザ・ボーダー』、ついに完結!

『ザ・ボーダー』(ドン・ウィンズロウ:著、田口俊樹:訳/ハーパーコリンズ・ジャパン)

 1975年からの30年に及ぶ、アメリカ麻薬取締局のアート・ケラーとメキシコ麻薬カルテルの戦いを描いた『犬の力』(角川文庫)。そこで一旦は逮捕したはずの麻薬王アダン・バレーラが脱獄し、悲惨な戦争へとなだれ込む10年を描いた『ザ・カルテル』(同)。日本でも圧倒的な支持を得たシリーズである。そしてついに、完結編となる『ザ・ボーダー』(ドン・ウィンズロウ:著、田口俊樹:訳/ハーパーコリンズ・ジャパン)のお目見えだ。

 物語の始まりは2012年。メキシコ麻薬王として君臨してきたアダン・バレーラが消息を絶って以降、メキシコでは束の間の(見せかけではあるが)平和な日々が続いていた。しかしその平和は、突然終りを告げる。アダンの〈息子たち〉が後継争いと縄張り争いを始めたのだ。麻薬取締局の局長に就任したケラーは、三たび、麻薬カルテルとの戦いに身を投じることになる──。

 前二作同様、幾つものストリームが重層的に物語を構成していく。アダンの〈息子たち〉という第三世代の争い。前作で刑務所…

2019/8/10

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クライムサーガの金字塔、ついに完結! ドン・ウィンズロウ『ザ・ボーダー』

 ラテンアメリカの麻薬戦争を圧倒的な熱量で描いた一大サーガの完結編『ザ・ボーダー』がついに日本上陸。ミステリー界を驚愕させた『犬の力』『ザ・カルテル』から続く壮絶な争いの結末は――。

   シリーズ第1作『犬の力』が日本で刊行されたのは2009年。疾走感と迫力に満ちたストーリーと現実社会を抉る骨太なテーマ、魅力溢れる人物造形で、一気に読者の心を掴んだ。  その年の年末ランキングでは上位を独占し、設立されたばかりの翻訳ミステリー大賞の第1回受賞作にも輝いたほどだ。「犬の力現象」と呼んでもいいほどの盛り上がりを見せたのである。  そんな『犬の力』は、1975年、メキシコ・シナロア州から始まる。麻薬取締局から派遣された若き捜査官アート・ケラーが、燃える罌粟畑を眺めている。メキシコから国境を越えてアメリカへ流れ込む麻薬を断つため、ヘロインの源を叩き潰す〈コンドル作戦〉の一場面だ。  そしてケラーは、現地の警官ミゲルと協力して麻薬組織を壊滅に追い込んだ。しかしそれはミゲルが組織のボスに取って代わるための策略だったのである。  ミゲルの甥、アダン…

2019/8/7

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2019/9/16

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ザ・ボーダー 下 (ハーパーBOOKS) / 感想・レビュー

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W-G

感無量である。しかし複雑である。あえていう。ケラーの物語がウィンスロウの主張に踏みにじられていないか。大統領選を境にカルテルは存在感を失い、前作で描かれた死の数々とは、また異質な無意味さで続々退場。そしてケラー対アメリカに焦点が絞られる。数多の屍を乗り越えたケラーの終着点は、果たしてここであるべきだったか。この結末で、彼に内包された絶望や怒りがどこか曲げられてはいないか。”今”だからこその熱量でもあり、期間を置いて、”今”を振り返るれるようになってから描いて欲しかった気もする。とても複雑な作品だ。

2019/08/13

素晴らしい大作でありました。読後は込み上げて来る感動と喪失感で打ちのめされました。正義とは違う立場の者から見ると悪にもなる。この長い物語に登場してきた人々それぞれが自分の正義を信じ、殺され、罰せられてきた40年でした。その中でも強固に己を貫き続けたケラーが犯してしまった罪はあまりに多く重いものでしたが、正しい事をしてきたと胸を張る姿は誰よりも格好良かった…。前作程殺伐としたものはありませんでしたが、訴えたい事を物語に乗せぶつけてくるウィンズロウの上手さに瞠目し胸打たれました。そしてこのラスト。最高でした。

2019/09/13

のぶ

上下巻1550ページにわたる長大な物語を読み終えた。中だるみすることなく大変充実した読書だった。下巻に入り上巻の激しい麻薬戦争は一段落し、人物のドラマに移っていった。しかし内容はほとんど麻薬に関すること。カルテルを撲滅すべく奔走するケラーのチームとのやり取りは読ませどころだった。「犬の力」からの3部作で徹底して麻薬を扱った物語で、ウィンズロウが描きたかったものは何だったのか?読み通して少しは理解した気がした。話題になっているメキシコとの壁についても、根深い問題がある事がよく分かった。

2019/08/21

ずきん

アート・ケラーの物語が終わってしまう。読み終えたくなかった。ずっと読んでいたかった。人々はあらゆる境界を越えようとする。まるでステップでも踏むように軽々と罪を犯し、あるいは血濡れで這いずりながら光を目指す。その一歩一歩をウィンズロウは描きつくすのだ。そのリアリティと無慈悲さは容赦がない。読み手は渦巻くエロスのど真ん中に突き落とされ、置き去りだ。わたしは彼らと同じように犯し、愛し、怒り、アートが背負った罪と贖罪に震える。打ちひしがれ、なおも戦慄してしまう。著者の怒りが物語に乗って届く無双のクライムノベル。

2019/08/21

harass

上下巻それぞれ800ページ近い厚さにおののきつつも、ぐいぐい読ませる著者のストーリーテラーぶりを堪能する。だが読書中にいろいろ考えてしまう。現実のメキシコ麻薬戦争の悲惨さとなぜ解決できないのかという著者の苛立ちと主張はごもっとも。麻薬を供給する側のメキシコだけの問題ではなく、麻薬を享受するアメリカ側にも焦点を当てるのは必然。登場人物たちはそれぞれの結末を迎える。面白くないとは絶対にいうつもりもないし、実際面白いんだが、なんだかなあと感じる読中。前作とかをすっかり忘れているせいもあるのか、うーん。

2019/09/06

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