14歳の君へ―どう考えどう生きるか
「14歳の君へ―どう考えどう生きるか」のおすすめレビュー
「自分らしく生きなさい」の“自分らしく”ってなに? と子どもに聞かれたら答えられますか?
『14歳の君へ どう考えどう生きるか』(池田晶子/毎日新聞社)
思春期のお子さんをもつお母さん・お父さん、あなたがたのお子さんは「生きていることは、つらいことだ」と思っているかもしれません。「あなたらしく生きればいいのよ」、「お前が好きなことをやったらいい」——そう声をかけてあげることだって、ときにはあるでしょう。
しかし、残酷ですがお子さんが求めているものはそういったことではないかもしれません。「自分のやりたいことを」とはいいつつも現実ばかり見ている大人たちがかける言葉にうんざりしている可能性もあります。
彼らはその場しのぎの陳腐な言葉を求めているのではありません。彼らが真に欲しているのは、意識的であれ無意識であれ——これから自分たちが歩んでいくはずの社会について考えるための道具なのです。
まさにその道具を与えてくれたひとりの哲学者がいました。その哲学者が多感な時期にある青少年のために書いた『14歳の君へ どう考えどう生きるか』(池田晶子/毎日新聞社)を、本稿では紹介していこうと考えています。
■「個性的な人になりなさい」 「個性的な人になりな…
2018/9/16
全文を読むおすすめレビューをもっと見る
14歳の君へ―どう考えどう生きるか / 感想・レビュー
buchipanda3
哲学エッセイ。著者の「14歳からの哲学」の前にと思って読んでみた。テーマは自己や周りの人、さらには社会との向き合い方などなど。一貫した主張は、本当とは何か、普遍的なものを知ろうと考えることが大切だということ。自分らしさを求めることの逆説であったり、自然を守ろうと言うのは簡単だが、じゃあ自然とは何かと根本的なことを考えたり。自分が14歳の頃にそこまで掘り下げて考えていたかというと、目の前のことばかりに気を取られていた気がする。これを読んでいたら読書の幅をもっと広げられていたかもと思った。
2021/03/02
抹茶モナカ
14歳の思春期の少年少女に向け、書かれた「哲学エッセイ」。平明な文章で書かれているが、難しい部分もあった。自分が生きている不思議、大切なものは自分の内面にあるという事について、言葉を重ねる。思春期に出会っていたら、何か変わっただろうか、と、考えてみて、読んでも僕には理解できなかったのではないか、というのが強い印象。哲学的センスが欲しくて、簡単な気がするタイトルだったので、読んでみたけれど、43歳を目前にしてもこの本のレヴェルでも肩が凝る僕なのでした。
2017/01/26
テクパパザンビア
内田樹さんの本や思考の整理学も自分なりに読みこなせたので簡単そうな『14歳の君へ』に果敢に挑戦したが壁は高かった。どう考えどう生きるか、54歳の私なりに考えて幸福な人生を生きていきたいです。
2017/01/06
団塊シニア
どう考えどう生きるかが作者の永遠のテーマである、中学生向けの作品で意見、道徳、宗教、お金、自然について書かれてるが大人が読んでも勉強になる人生哲学である。
2015/11/07
ムーミン
とてもよい。しっかり頭を使いました。関連本を読んでみたいと思います。
2020/03/02
感想・レビューをもっと見る