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人はなぜ太りやすいのか――肥満の進化生物学

人はなぜ太りやすいのか――肥満の進化生物学

人はなぜ太りやすいのか――肥満の進化生物学

作家
マイケル・L・パワー
ジェイ・シュルキン
山本太郎
出版社
みすず書房
発売日
2017-07-19
ISBN
9784622085539
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人はなぜ太りやすいのか――肥満の進化生物学 / 感想・レビュー

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kitten

図書館本。タイトル見て借りたけど、かなり難解。なぜ太るのか?そりゃ、摂取エネルギーが多いから。カンタンに言うと食べるから。では、なぜ食べるのか?食欲のメカニズムや遺伝の話、分子生物学の内容盛りだくさん。そして、一番肝心な、「 どうしたら、太らないのか」の記載はほとんどなかった。肥満は、エピデミックとも言えるらしい。確かに、多くの人の健康を損ねてるな。メタボリックシンドロームのお話もでてきた。昔、勉強したような。

2023/02/09

Iwata Kentaro

献本御礼。格式高いみすず書房で、ぼくもここから訳本を出せたのを光栄に思っているが、その一方でみすずの自然科学系の本はときどき「トンデモ本」が混じっている。そこで訳者が大事になるのだが、山本先生がお訳しになった本なら信用できる。名著ばかり。本書もそうで、肥満というコモンな現象の複雑さを明快に説明している。それは歴史的、進化的、人類学的、文化的、かつ分子生物学的な現象なので、いわゆる人文科学だけで押してもだめで自然科学だけでもダメ。レプチン投与とかが解答ではないし、「こうすれば痩せる」は幻想なのだ。ほんと名著

2023/01/07

DEE

生物学者が書いた、人間を一つの生物とした場合にどうして人間は肥満し続けるのかを問うた内容。 こうすれば痩せられるみたいな軽い内容ではなく、歴史や進化過程からその謎に迫っていく。 なにしろ書かれている分野が、歴史、進化論、社会学、生理学、特に神経系と内分泌系と多岐にわたり、どれか一つでも基礎知識ぐらいはないと厳しいかもしれない。 レプチンとインスリンとグレリンの関係は以前から調べようと思っていたので渡りに船だったが、分子生物学的な部分は追っていくだけで精一杯… すごく面白かったけどね。

2017/11/04

犬養三千代

1960年から始まった急激な肥満人口の増加についての進化生物学からのアプローチ。一番の肥満化地域は南太平洋の島々。遠い祖先の脳の増大がその縁因とか。笑えたのはマクドの清涼飲料水の量の増加。7オンスから42オンスへ。 ピマインディアン、アメリカとメキシコでは、メキシコの人達のほうが肥満は少ないとのこと。 ズキンアザラシの赤ちゃんだけがヒトの赤ちゃんより体脂肪率が高いとのこと 「現代になって怠け者でいられるという贅沢がヒトに与えられた」ということはやはり活動量を少しずつ増やすことが大切。

2017/09/23

belier

やわらかい題名に騙されてはいけない。専門用語が大量に湧き出てくるハードな本だ。残念ながら自分は、この情報量を満足に消化しきれず、肥満の進化生物学についての知識は痩せたままだ。この場合いいことではないが。とはいえ、いくつか頻繁に出てくるホルモンの名前は記憶に残ったし、男性と女性の肥満の仕方の違い、人間の赤子の特徴など面白い話も多く楽しめた。

2017/12/28

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