死ぬことと生きること 【新装版】
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死ぬことと生きること 【新装版】 / 感想・レビュー
原玉幸子
明治生まれで戦後に活躍した写真家、土門拳の65歳の時に出したエッセイは、時代其々、又表題も文体もばらばらの印象を受けますが、女性を撮るのが苦手とのエピソードはご愛嬌で可笑しく、写真芸術に関する持論には著者の気骨を感じ、その時代の人間が好きな読者は、著者の生き様に感銘を受けます。只、表題が老境の自身が見つけた何かではなく、幼児を亡くした悲しみと決意を綴ったものだったのは意外でした。(◎2018年・冬)
2020/03/26
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