KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

機能獲得の進化史

機能獲得の進化史

機能獲得の進化史

作家
土屋健
群馬県立自然史博物館
藤井 康文
かわさき しゅんいち
出版社
みすず書房
発売日
2021-08-11
ISBN
9784622090298
amazonで購入する

機能獲得の進化史 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

なっく

これは面白い。生物が淘汰される中で獲得してきた、様々な機能。攻撃、防御、検知、あし、飛行、そして生殖。生存競争に勝つために獲得したというよりも、獲得したものだけが残ったという事実が静かに胸を打つ。私たちは数多くの犠牲の上に長い長い競争を経て、この機能を備えたのだ。しかし人間は飛行機能を獲得できていないし、嗅覚や走行機能はお粗末だ。おそらく人間は頭脳という機能で生き残るしかないのだろう。犬、猫、鳥、亀、身近な動物を観察、彼らの獲得してきた機能を考えるのは楽しい。

2022/01/29

Hiroo Shimoda

眼、圧力センサー、エコロケーション、、「遠隔検知」の能力が生態系での立ち位置に影響するというのはビジネスに通ずるところがある。

2022/01/24

人生ゴルディアス

五つの大きな機能に着目し、それぞれ古生物を例に出して機能の進化を語っていく。コラムを書籍にまとめたものということで、読みやすくある反面、ちょっと物足りなかったかな。すごく興味を惹かれたのは、水生生物が足とも呼べない足を手に入れていた頃、なぜかそれより前の地層から四足動物と思しきものの足跡の化石が出てきているというやつ。タイムトラベル……! あとは翼竜なんかの羽の前身が飛ぶためじゃなくて抱卵のためのものというのはへええと。それもまた元は体温を上げるため表面積を稼ぐものであり…みたいな連鎖がよかった。

2022/06/24

5〇5

生命の進化を「機能面」から考察する試みだ ♦攻撃する機能、防御する機能、移動する機能、飛行の機能等に着目する ♣機能とは目的に応じて分化していく。ある目的のための機能が、時に別の目的に活用される ♥新たな機能獲得により、生命が多様化し、生態系が複雑化していくのだ ♠目新しい情報はないが、進化の道筋が理解しやすい内容になっている。

2021/10/07

きっしょう

生物の獲得した機能と進化を「攻撃と防御」「遠隔検知」「あし」「飛行」「愛情」の5章に分けて解説している。 イラストも豊富で読み易い。軟組織である眼や生殖器などは化石としてほとんど残らないため、骨の形の変化などから 進化の過程を推測し、各機能の役割の変遷を辿るのは大変な労力だろうが、読み手としては面白い。

2022/12/14

感想・レビューをもっと見る