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いじめ:10歳からの「法の人」への旅立ち (思春期のこころと身体Q&A 2)

いじめ:10歳からの「法の人」への旅立ち (思春期のこころと身体Q&A 2)

いじめ:10歳からの「法の人」への旅立ち (思春期のこころと身体Q&A 2)

作家
村瀬学
出版社
ミネルヴァ書房
発売日
2019-04-11
ISBN
9784623082544
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いじめ:10歳からの「法の人」への旅立ち (思春期のこころと身体Q&A 2) / 感想・レビュー

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katoyann

いじめを、子どもが「掟・法」を意識し始める心理的メカニズムから考察した研究書。他のいじめ研究と比べると異彩を放つ知見を展開している。宮沢賢治の『カイロ団長』という童話を例にして、ギャング・エイジに当たる子どもたちは法的命令を勝手に作り出すようになると説明する。この子どもが作る独自の「掟=子ども法」に着目し、道徳主義で解決するのではなく、子どもの中に法の番人としての役割意識を育てることがいじめ対策の本質になるという。思想と文学に関する豊富な知識から独自のいじめ理論を確立したのは画期的だと思う。オススメです。

2022/04/16

ᚹγअәc0̸א

・後半部にて、N先生の「いじめの政治学」への筆者意見が示されており有難い。前掲書でいう「いじめのワナのような構造」を、より具体化して「法的なもの」と捉え、これに依拠した「裁き」の加害者側心性へのアプローチが本書の特色。この裁きは、前掲書趣旨からすれば皮肉ではあるけれど、子ども裁判所と子ども警察の一体化機構による、子ども法の履行といえようか。 ・著者は、「クラスでの合意の形成」をいじめ解決策として提示しているが、正直なところ形式的画餅の印象も否めない。子ども法は露骨な不平等性を基盤とする素朴的条理なので。

ジム

いじめを正当化する子たちにどう対処するか。難しい問題だが動機に着目しないから対処法ばかりに意識が向いてしまう。

2019/04/25

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