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翔べ麒麟

翔べ麒麟

翔べ麒麟

作家
辻原登
出版社
読売新聞社
発売日
1998-10-01
ISBN
9784643980950
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ジャンル

翔べ麒麟 / 感想・レビュー

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Syo

めっちゃ面白い。 阿倍仲麻呂。 安史の乱。 素晴らしい。

2021/08/18

黒豆

教科書的にしか知らなかった遣唐使、阿倍仲麻呂、安禄山、玄宗などの物語が藤原真之(架空)を絡めて描かれている。舞台は長安(西安)、昔旅行で行った時の城壁を思い出した。もう一度、歴史探訪を兼ね訪ねてみたいと思った。

2016/02/27

玄宗皇帝時代の唐を舞台に、阿倍仲麻呂をはじめとする歴史上の錚々たる人物達が、友情努力勝利の王道物語を繰り広げる巨大スペクタクル。いわゆる「時代小説」はどれだけ史実に基づいて描くかがポイントになる場合が多いのですが、そもそも作品の主人公は架空の人物で、その意味では二次創作に近い自由な創造力に満ち溢れている。漢文の格言や歴史の教科書に載っている人間味を失った歴史上の人物も、このように「虚構」の物語の中に登場させることで、逆に「現実味」を帯びてくるのが面白い。

2011/01/24

Asa

唐の話を、そこにいた日本人を中心に描くというストーリーはとても面白かったです。歴史ものは好きだけど、奈良時代をベースにした歴史小説は初めて読みました。数奇な運命に翻弄されながらも生き抜いた当時の日本人の生き様に思いを馳せました。でも、お涙頂戴さはなくて、淡々とストーリーは進み、それが良くも悪くもあり。私は嫌いではなかったです。 古今和歌集の阿倍仲麻呂の詩「あまのはら」や、杜甫の「春望」は、この本を読んで聞くと詠んだ時の気持ちを共有できるような気になりました。新たな経験をした気分。読んでよかったです。

2018/05/15

@fiderio

みじかく区切るスタイルが文章に一定のリズムをもたらしていて、とくに初めて訪れる長安の描写では効果が発揮されている。阿倍仲麻呂を英雄的に描くあまり、行為の叙述に余念がなくそこには思想が見られない。失意の中で左遷された吉備真備に至ってはさらに顕著だ。作者の創作である藤原真幸には、彼を成り立たせているはずの「行為」がいくつも語られるが、その苦悩の跡が全くみられないのが不思議だ。みじかく区切られた文体のように、エピソードが延々と羅列された印象。

2017/02/28

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