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いのちの食べかた (よりみちパン!セ)

いのちの食べかた (よりみちパン!セ)

いのちの食べかた (よりみちパン!セ)

作家
森達也
出版社
理論社
発売日
2004-11-19
ISBN
9784652078037
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いのちの食べかた (よりみちパン!セ) / 感想・レビュー

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やすらぎ🍀

私たちは何を食べて生きている?もしお肉がなかったら?いのちとの向き合い方について、森達也氏が語りかける。…身の回りのほとんどは、沢山のいのちの犠牲のうえに成り立っている。食事をしたり、医療技術の開発研究をしたり、人間はとても身勝手に動植物を扱う矛盾した生きものだ。…人間の営みまで否定はしないが、それを知ったうえで生きていかないといけない。見ないように隠していた方がずっと楽である。人間は無意識に目をそらしている。知ろうとすれば見えてくる。世界は広いが身の回りのことから知ろう。知ると見え方が変わってくるはず。

2021/07/24

ぶち

若い人向けに書かれたこの本の構成は、1章:もしもお肉がなかったら? 2章:お肉はどこからやってくる? 3章:僕たちの矛盾、僕たちの未来 の3部構成となっています。3章では、江戸時代の食生活の事や部落差別の歴史にも触れています。部落がなぜ作られ、どのような仕事をさせられ、そこからどのような意識が生まれていったのか語られています。穢れや不浄という感覚についても語られています。食材としての肉を作りだす仕事はややもすると隠されがちではありますが、知っておくことは命の根源を考える意味でも大切なことだと思います。

2021/08/14

月讀命

『いのちの食べ方』という本なので、食物を粗末にするなという趣旨の本かと思い読み始めたが、実は重い内容の本であった。お百姓さんが作った野菜は農協、青果市場を経て小売店に並び私達に届く。魚は漁師が鰯や鯵を網で、鰹や鮪は遠洋で釣り冷凍されて魚河岸に並び、小売店を経て食卓に並ぶ。では、肉は?牧場の牛や養豚場の豚の姿は想像出来るが、その後は白いプラスチックの容器の中の細切肉や挽肉しか思い浮かばない。牛や豚はどの様な行程を経て食品になり、その裏には誰が介在し、どんな背景があるのか。ブタ、いや、タブーを知る事も重要だ。

2013/10/31

Aya Murakami

図書館本 食肉に限らず戦争、いじめ、差別といった予想以上に幅広いテーマな1冊。しかもいつ頃どこでどんな家畜が飼われ始めたか、どんな利用方法があったかも結構詳しく書かれていた。現代人の自分からするとお乳は利用して肉は食べないというのは変な感じだと思う(当時には当時の理論があったと思われるが)牛は飼われるのに豚の飼育はいったん途絶えるというのも面白い。 皮や肉は楽しく消費して生産する側の被差別部落を排除するというのはグロイ構造だ。差別をしたい方はグ〇ーンピースに入会するといいかも。

2023/07/29

yomineko@猫と共に生きる

私は肉を食べないからでは済まされない厳しい現実。生き物の頂点に立つ人間がどのようにして食べ物を得ているのか。部落差別の問題にまで切り込んだ作品。食べられるならまだましだ、と著者。人間に慣れているなどの場合、動物実験施設に送られてしまうらしい。人間のために犠牲になる動物たち。これからもずっと続けられるだろう事。最近は「と畜」と呼ぶらしいが中身はとさつと同じ。子供向けとは思えない本でした。著者の他の作品も読みたいです。

2022/02/03

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