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虎と月 (ミステリーYA!)

虎と月 (ミステリーYA!)

虎と月 (ミステリーYA!)

作家
柳広司
出版社
理論社
発売日
2009-02-03
ISBN
9784652086315
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虎と月 (ミステリーYA!) / 感想・レビュー

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紫 綺

父は虎になった・・・そんな突拍子もない文章から始まる物語。でもさすがは柳さん、文章は巧いし読みやすく惹き込まれる。元祖となる「人虎伝」から中島敦さんの「山月記」、そして本書「虎と月」へと変化進化した中国の昔話。児童書なのだが充分楽しめた。

2015/12/20

はらぺこ

YAやからかサクサクと2時間ぐらいで読める。楽しく読めた。 中島『山月記』と森見『山月記』と本書を読んで、もしも、自分が書くなら~と考えてみた。あらすじ:高級クラブで店内を破壊してしまった酒乱の男が、それを弁償する為に酔拳(偽)を使う用心棒として店で働かされる話。タイトルは「大虎」。

2011/05/24

財布にジャック

少年少女向けに書かれたお話のようですが、これは大人が読んでも充分楽しめるストーリーでした。お父さんが何故虎になってしまったのかを少年の冒険を通して探るミステリーで、オチもなかなか凝ってます。主人公の少年もいかにも主人公に相応しい子供で好感度抜群です。あとがきで柳さんも大好きだと言っている「山月記」は私も大好きです。そのオマージュ的作品を読めて幸せです。そして、この本を閉じた後、久々に「山月記」を再読したくなってしまいました。

2011/07/09

NAO

中高生向けのミステリとして中島敦の『山月記』のスピンオフ作品で、虎になった李徴の息子が、自分も父のように虎になってしまうのだろうかと不安に駆られ、父が虎になったわけを探しに行く話。中高生向けなので文章はかなり軽めなのだが、李徴がなったとされる「虎」の正体、彼が作った漢詩に隠されていた謎、李徴と袁參の友情についてと、内容はしっかりしていて大人でも十分に楽しめる。こうやってスピンオフされた李徴には『山月記』の苦しみはなく、でも生き方の厳しさには『山月記』と似通うところもある。私は、結構好きだった。

2018/04/10

mocha

「これまでに書かれたすべての物語は、互いに響きあっている。」『人虎伝』から『山月記』が生まれ、さらに『虎と月』へ。虎になった父を探す14歳の少年の旅。漢字だらけでとっつきにくい『山月記』の導入として読んでもいいし、後日談として読めば理解も深まりそう。森見登美彦版『山月記』は傲慢な大学生が天狗になってしまう話だった。『バケモノの子』の下敷きにもなっている。『山月記』はつくづくインスピレーションを与える作品なのだなあ。(再読)

2015/08/03

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