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詩画集 プラテーロとわたし

詩画集 プラテーロとわたし

詩画集 プラテーロとわたし

作家
山本容子
Juan Ram´on Jim´enez
フアン・ラモンヒメネス
波多野睦美
出版社
理論社
発売日
2019-10-28
ISBN
9784652203507
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詩画集 プラテーロとわたし / 感想・レビュー

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けろりん

たとえば慈雨。アンダルシアのだいだい色の土に優しく暖かく降り注ぐ銀色の雫。たとえば旋風。暑く灼かれた草木を薙ぎほこり臭いひなたの匂いを巻き上げる俊敏な脚。たとえば夜空。喜び哀しみ思い出が星々のようにきらめく黒水晶の瞳。ふわふわした毛並を指でそっと梳いて、逞しい首に腕をからめて、とがった耳に囁かせて、わたしの秘密を。眠れぬ夜の懺悔を。遠くに行ってしまった愛しい人への伝言を。苦楽が交互する山坂をとぼとぼ歩く。掌に蝶を包み、松葉の爽やかな、アイリスの甘い香りを嗅ぎ、小鳥の唄に導かれ。見えない道連れを心に抱いて。

2019/12/09

momo

プラテーロはどこまでも愛らしく、自然の描写がとても素晴らしい。「小さなロバの濡れた背中で しっとりとした風鈴草は 雫を滴らせる」その風鈴草をプラテーロが口にする場面が好き。たびたび出てくる「黄色いアイリス」は大切なものの象徴。プラテーロが天国に旅立った後も、アイリスと一緒にいつまでもわたしの側にいる。

2021/06/09

Shoko

図書館本。すごく素敵な詩画集だった。プラテーロの黒く煌めく水晶のような瞳。静かな愛くるしい仕草に胸がときめいた。物悲しさもはらみながら、輝くばかりの自然の美しさを讃える、幸福に満ちた美しい言葉を飲むうちに、身体の中に何かキラキラしたものが満ちてくるよう。山本容子さんの絵もぴったり合っていて、素敵でした。クリスマスプレゼントに手元に欲しくなりました。

2019/12/22

yumi✽.。.:*

小さなロバのプラテーロに揺られて行く小路。陽だまりも月も子供の笑い声も、春風も小鳥のさえずりも、全部、プラテーロと一緒に。詩に乗れば、見えてくる風景。優しさも心細さも悲しみも。プラテーロとふたりで。山本容子さんの銅版画の挿絵は、とてもやさしく、柔らかな毛並みとビー玉のような黒い瞳が、残りました。テデスコのギターも聴いてみたい。

2020/07/23

Pー

スペインの首都マドリードで健康を害したノーベル賞作家ヒメネスが生まれ故郷の町アンダルシアに帰り読書と瞑想と詩作に没頭した時の作品。ヒメネスが銀色のやわらかい毛並みのロバ「プラテーロ」に優しく語りかける138編の詩集から選びだした28編の散文詩に銅板画家の山本容子さんが浮かべたイメージを描いた銅版画と共にした一冊のこの本。詩人ヒメネスとロバのプラテーロとの優しさに満ちた詩集、胸に響くロバへの愛情描かれています。お昼のひと時珈琲を淹れてしっかり愉しませていただきました。

2020/12/20

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