きわきわ―― 「痛み」をめぐる物語
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整形、リストカット、セックスワーク…“ブス”差別に苦しめられる女子たち
「全身整形美女」と呼ばれるモデル・ヴァニラをご存じだろうか。全身30箇所を2000万円以上かけて整形してきた半生がバラエティ番組で紹介され、いま世間からの注目を集めている一人だ。
そのヴァニラが、人為的に骨を切断し、再生力によって骨の延長を促す「イリザロフ法」という手術を検討していると報道され、ネット上では賛否両論が巻き起こっている。そもそも幼少期に容姿が原因でイジメられ、父親にまで「ブサイク」と言われたことで、執拗なまでに整形をくり返すようになったヴァニラ。彼女の「きわきわ」な行為に、現代社会が抱える闇をのぞき見たような、恐怖とも絶望とも言い得ぬ複雑な感情を持った人も多いのではないだろうか。
ヴァニラのような整形をはじめ、リストカットやセックスワーカーなど「社会のきわ」にある問題を、小説やマンガに材をとって論じているのが、評論家・藤本由香里氏の『きわきわ 「痛み」をめぐる物語』(亜紀書房)だ。氏は本書の中で、現代における美醜や外見をめぐる差別を明らかにしている。
ヴァニラ同様、全身整形で完璧な美貌を手に入れたマンガのキャラクターとして思い浮かぶ…
2013/9/24
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きわきわ―― 「痛み」をめぐる物語 / 感想・レビュー
みぃ
★★★★★ きわきわのところにいる人たちの事が書かれています。紹介されているまんが、映画、小説、舞台などにも興味がわきました。普通に生きている人の方が少ないのではないかと思ってしまいます。。
2014/01/31
くさてる
取りあげられている内容はどれも興味深く、まさに「痛い」。なのでもっと掘り下げた物が読みたくなってしまう。もう少し、もっと深いところまで。その「痛み」がもたらすものとそれを必要としている存在の意味を知りたい。しかし、ここで語られている言葉すべてに単純に共感出来るわけではない。そんな乱暴な共感など嘘だと思うほど、人間の個にとって重要な問題がここには挙げられているから。その実感は私にとっても「痛い」。ただ、みなにその「痛み」の存在に気づかせたのが、ここで紹介されているいくつかの作品なのだと思った。
2013/07/17
なめこ
全体的に論の運びや用語の使用が雑だった(男性とセックスするレズビアンの女性をバイセクシュアルというなど)。著者の少女漫画論に関する講義を以前受講したことがあり、そのときはとても興味深く聞いていたけれど、この本は印象批評の域を出ないのではないかとおもった。扱っている作品には気になるものが多かったので、個別にあたってみたい。収穫はそれだけだった。
2016/04/09
ひろまつ
「社会」の「きわ」にいる人達、世界の話。普段見ることがない、セックスワーカーなどの話が、著者お得意の様々な文献(漫画等)を交えての解説だったのがよかった。最後に収録された都条例の著者インタビューを、今になって読むと色々と思う所がある。
2016/01/04
sakichi
マンガや小説、映画を紹介しながらの文章が続く。読みたい本がいくつかあったので探してみよう。
2013/11/04
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