反骨の公務員、町をみがく---内子町・岡田文淑の 町並み、村並み保存
反骨の公務員、町をみがく---内子町・岡田文淑の 町並み、村並み保存 / 感想・レビュー
くろまによん
なかなか気骨のある人だった。役所の中にありながら、主体的に町づくりとは何か、町並み保存とは何かについて考え、行動していった人のインタビュー。普段この手の本を読むことはないのだが、いろいろと新しい発見があって楽しめた。観光とは何か、町づくりとは何かについて学べたと思う。
2014/08/12
8-nosu
愛媛県内子町の元職員として内子の町並み保存運動に奔走した岡田文淑さんへのインタビュー形式で話は進む。タイトル通り反骨の公務員だった岡田さんは、当時誰にも顧みられることのなかった町並みにスポットを当てて、同僚や上司、住民からの反対などお構いなしに内子の「重伝建地区」選定へと漕ぎ着けた。元公僕ならではの公務員に対する辛辣な言葉が連なるが、全くその通りだと思うとともに、同じ公務員として自分が言われているような気がして反省するところばかり。「自分に与えられるワンランク上の仕事」を心がけていきたい。
2016/08/31
まゆまゆ
愛媛県内子町役場のもと職員内田さんのまちづくりに携わった記録集。まちづくりを考える視点を学ぶ上で参考になる。観光と観光産業は違う。もてなすことが観光であり、その考え方は論語の「近き者説び、遠き者来る。」が基本との指摘にはなるほどと思う。
2014/08/05
トヨカチ
意外とおもしろく読めた。「住民参加」でなく、「住民主体」に「行政参加」が本当。ワンランク上の仕事(課長なら町長のつもりで)をしろ。など。岡田さんの言葉にはいいものがあった。聞き手の森さんの、言葉で山奥に住む人が「なんでも都会と同じ利便性を税金で保障云々」のところには違和感。田舎の人はそんなこと思っていない。
2016/12/16
さえ
母の出身地で私の第二の故郷である内子の町並み保存に奔走したひとりの町役場職員の話し。普段の内子はとても静か。それは決して観光地化に失敗したということではない。最初からお土産物屋と名物(焼酎とか漬物とか)を作って、大型観光バスで沢山の観光客に来てもらおうという商売利益目的ではないから。経済的に長く町並みを維持できる仕組みを海外や日本の先駆者に学び、作り上げたのだ。是非、多くの人にサステナブルという観点で読んでいただきたい。そして、内子に足を運んでいただきたい。
2015/01/02
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