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バッド・フェミニスト

バッド・フェミニスト

バッド・フェミニスト

作家
ロクサーヌ・ゲイ
野中モモ
出版社
亜紀書房
発売日
2017-01-24
ISBN
9784750514949
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バッド・フェミニスト / 感想・レビュー

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どんぐり

ハイチ系アメリカ人のコラムニストで大学教員が書いたエッセイ。「ジェンダーとセクシュアリティ」「人種とエンタテインメント」「政治、ジェンダー、人種」など話題は多岐にわたる。書名に魅かれて読んだものの、訳文が悪いのか期待したほどの面白さがない。ただし、映画『ジャンゴ』などにみるアメリカ文化の奥深くに埋め込まれた女嫌い(ミソジニー)とステレオタイプな黒人の扱われ方の酷評は面白かった。フェミニストとは「ただ単にクソみたいな扱いをされたくない女性たちのこと」。→

2022/01/26

ネギっ子gen

【私がフェミニズムを否定していたのは、この運動をまともに理解していなかったから】ポップカルチャー、犯罪、スターのDVなど様々な話題を取りあげて、米国の文化状況を軽快に鋭く読み解いたエッセイ。<フェミニズムを否定しフェミニストの名札を遠ざけている女性が、そのくせフェミニズムのおかげでなされた進歩を支持すると言うのは、頭にきます。そこに不要な断絶が見えるからです。頭にきますが、それは理解できるし、いつか自分たちが自らのフェミニストの名札から遠ざける必要のない文化に生きられるようになることを望んでいます>と。⇒

2023/12/22

たまきら

たかだか人口の2割が支持している政党が圧倒的な権力を保持している国に住む女性・母親として、マジョリティとマイノリティという定義を悩ましく思う日々です。そしてその「モヤモヤ」が、このタイトル、そして著者が日々の出来事に感じるものが、酷似していることに気づかされます。私たちはどうして細分化されていくのだろう。なぜ団結できないのだろう。そこに一つの答えを見た気がしました。私たちが団結できないのは、団結の先に利益がないから。結果がともわないという諦めがあるから。では、そこが満たされたら…?

2024/03/16

かもめ通信

この本の著者は小説家であり大学教員でもある。大学で彼女は、数少ない女性教員であると同時に、学内でただ一人の黒人の教員でもあるという。そんな彼女が時に鋭く、時に馬鹿馬鹿しく、ユーモアたっぷりに書き綴るのは、自身の経験を絡めたアメリカ社会のことや、小説のこと、TVドラマのことや映画のこと等々、歩けば、いや歩かなくても目を開けるだけで、否が応でも目にし、耳にし、考えざるを得ない「女であること」や「黒人であること」にまつわるあれこれ。時に笑い、時に憤慨しながらも肩肘張らずに読めるが、いろいろ考えさせられもする。

2017/04/17

katoyann

ハイチ系のアメリカ人であり、大学教員である著者がフェミニズムをめぐる問題について綴ったエッセイ集。人種差別や性暴力の被害経験に関するエピソードを赤裸々に語る一方で、ポピュラーカルチャーが差別や性暴力を軽視したり、あるいは肯定的に描いていたりすることに懸念を示している。元々はブログに発信した文章であるため、特異な話し言葉の文体になっているが、今の時代の感覚に合った文体といえる。 アンダーソン・クーパーのカミングアウトや『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』のヒットまで幅広く論じられていて、興味深い。続く

2023/10/29

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