読みたい本がここにある

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

動物園から未来を変える―ニューヨーク・ブロンクス動物園の展示デザイン

動物園から未来を変える―ニューヨーク・ブロンクス動物園の展示デザイン

動物園から未来を変える―ニューヨーク・ブロンクス動物園の展示デザイン

作家
川端裕人
本田公夫
出版社
亜紀書房
発売日
2019-02-21
ISBN
9784750515670
amazonで購入する

「動物園から未来を変える―ニューヨーク・ブロンクス動物園の展示デザイン」のおすすめレビュー

人気動物園をウラ側から見ると… 日本の動物園は「やりがい搾取」!?

『動物園から未来を変える ニューヨーク・ブロンクス動物園の展示デザイン』(川端裕人、本田公夫/亜紀書房)

 子どもだけでなく大人にも人気が高い「動物園」。日本と欧米では、その動物園の成立背景は大きく違うという。日本では「珍しい動物を見せて、お客を楽しませる」という娯楽施設としてスタートしたが、欧米では動物学の研究施設としてはじまっており、本来、客に見せることは副次的な意味しかなかった。

 そんな欧米の動物園のなかでも、1899年の開園以来、最先端をひた走り、世界の動物園のリーダー的な役割を担ってきたのがアメリカのブロンクス動物園だ。そのブロンクス動物園で展示グラフィックアーツ部門のスタジオマネージャーを務める本田公夫氏と、小説家で『動物園にできること』(文藝春秋)などのノンフィクションも手がけている川端裕人氏との対話をまとめたのが『動物園から未来を変える ニューヨーク・ブロンクス動物園の展示デザイン』(川端裕人、本田公夫/亜紀書房)である。

■欧米の動物園は、日本の動物園とどう違う?

 学術研究施設としてはじまった欧米の動物園も、現在は一般市民に野生動…

2019/4/29

全文を読む

おすすめレビューをもっと見る

動物園から未来を変える―ニューヨーク・ブロンクス動物園の展示デザイン / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

yyrn

福沢諭吉がZoological Parkを「動物園」と訳したばかりに「学」が抜けて?飼育と展示が中心の日本に対して、欧米ではかなり早い段階から野生動物の「種の方舟」としての役割が与えられ、生息地に近い環境で繁殖させたり、さらには生息地を保全する動きなど、生態学的なアプローチから発展してきたことがこの本の冒頭で紹介されている。そんな欧米型動物園の手本とされるニューヨークのブロンクス動物園の運営に20年以上も関わっている日本人に園内を案内されながら、世界の動物園の取り巻く現状を教えてくれる本だった。

2019/10/31

Sato

ただ動物を見せて終わりではなく、メッセージを伝えなければ。世界の動物園のお手本とされるニューヨークのブロンクス動物園。その革新的な展示の数々は本田公夫という日本人が牽引している。「動物園に来た人の首根っこを掴んで自然の側に放り投げるような仕事がしたい」来園者の行動や意識を変えていくアメリカの動物園で活躍する日本人のルポ。アニマルライツの観点からも動物園の存在意義がこれまで以上に問われている。世界の約半数が都市生活者である今日、動物園は都市生活者が感覚的・身体的に自然に触れる体験を提供しなければいけない。

2019/04/24

つー

日本の動物園では「飼育」に比して軽視されがちな「展示」を通し、動物園が担う役割について掘り下げている。世界の動物園を牽引してきたブロンクス動物園の考え抜かれた展示にまず驚嘆し、同園で長年活躍する本田さんの、更に上を行く高い視座に再度驚嘆する。環境教育を施すことで自然保護活動を促そうとする理念に対し、それでは不十分としてソーシャル・マーケティングを取入れ、人々の価値観ごと創造しようとする近年の試み紹介等も大変興味深かった。動物園を通してヒトを動かし、未来を変えようとする意気込みが伝わってくる、かなりの良著。

2020/06/19

Quieti rugiet

動物園・水族館に就職希望する人は是非一読することをお勧めします。 近年、動物園施設に就職希望で臨んでくる多くがアミューズメントや己の欲求をただ満たすために来ている感が否めませんでした。 言わば、珍しい生き物に触れ合えれば良し、飼育員になるのが夢、という感じです。 それはそれでいいのですが、この本では生き物にとっての本質的な部分や人間との関わりや将来の持続可能な社会を構築する上で必要な示唆を与えてくれます。 生き物たちと真の意味でガチで付き合っていくような人にオススメです。

2020/03/24

Y.Yokota

川端さんは動物園などを取材するジャーナリスト、本田さんは長年アメリカの動物園で勤め、今は他の動物園が参考にしたいような展示を多く設置するブロンクス動物園の展示グラフィクスという部門の担当者だ。ブロンクス動物園を周りながら園や動物の問題について会話を進めていく、という形式で面白く読めた。まず日本とアメリカを比べると経営母体が違うこと(アメリカは動物学会、日本は自治体)、日本は大体展示担当というものがなく、スーパー飼育員が頑張って様々な業務をこなしている、など。

2019/10/14

感想・レビューをもっと見る