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天使はブルースを歌う――横浜アウトサイド・ストーリー

天使はブルースを歌う――横浜アウトサイド・ストーリー

天使はブルースを歌う――横浜アウトサイド・ストーリー

作家
山崎洋子
出版社
亜紀書房
発売日
2019-04-25
ISBN
9784750515823
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天使はブルースを歌う――横浜アウトサイド・ストーリー / 感想・レビュー

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わんつーろっく

横浜には外国人墓地が4ヶ所あるが、誰もが知っている山手外国人墓地ではなく、横浜に住んでいても多くの人が知らないだろうと思われる根岸の外国人墓地のアナザーストーリー。本牧出身のGSザ・ゴールデン・カップスのギタリストエディ・藩がメロディーを作り、山崎洋子さんが作詞をした丘の上のエンジェルという、GIベビーの鎮魂歌。片翼の天使をかたどったあの小さな慰霊碑にこんな歴史があったとは、もう一度ちゃんと足を運んでみようと思った。臭いものに蓋体質の行政に物申す山崎さんは、横浜の光も闇も愛しているのですね。

2019/07/24

駄目男

あの当時、ただでさえ音楽を演る人は、どこか取っ付きにくく不良っぽいところがあって、ちょっと強面だったが、ゴールデン・カップスは一番本格的なロックバンドだったんだろうか。先日、本屋に行くと、帯にエディ・潘の名前を見つけたので迷わず購入してしまった。本書は戦後、GIベイビーと言われ、墓地に葬られた約900体の嬰児たちを知ることによって、横浜で娼婦となった女たちの哀しい歴史など掘り下げるノンフィクション。著者も含めGS世代の貧しかった時代に焦点をあてた復刻版で、ゴールデン・カップスを生んだ本牧を描いて面白い。

2019/05/28

ますりん

復刊されたので10年ぶりに読む。横浜が舞台、メリーさんと、ゴールデンカップスと、捨てられた名もなき嬰児たちの亡骸のドキュメンタリー。デイヴ平尾さんも、柳ジョージさんももうこの世にはいない。10年前も同じことを思ったけど、横浜出身なのに横浜のことを何も知らないことをつくづく思い知らされる。訪れる人々が想う横浜も、自分が想う横浜も、ここに描かれている横浜も、それぞれまったく違う街なのだ。元町で仕事をしていたこともあるけど、実は坂の上のほうをきちんと足で歩いたことがないかも。根岸外国人墓地を今度訪れよう。

2020/05/15

らん

二度と開きたくない。捨てた。 書かれる側の痛みを想像してみろ。

サキ

横浜が昔から今の姿だって思ってたわけじゃないけど、昔どうだったかあまり真剣に考えたことがなかった。昔、私も見実際に見かけた事がある横浜のメリーさん。なんとなく近づいちゃいけない雰囲気があって何をしてる人なのか考えたことなかったけど実は娼婦だった人でさみしくて悲しい背景を背負ってるって都市伝説的なエピソードを聞いた。その時代の事を知ろうと思った。メリーさんのことだけじゃなく終戦直後の女の生き様が立ち上がってきて、なんとも言えない気持ちになった。横浜好きだから暗い過去もちゃんと知ってなお愛し続けたいのです。

2019/05/06

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